SGリアルティは、大阪府東大阪市で計画を進めていた物流施設「SGリアルティ東大阪」が竣工したことを発表した。SGリアルティ東大阪には、SGホールディングスグループでデリバリー事業を担う佐川急便と、ロジスティクス事業を担当する佐川グローバルロジスティクスの入居が決まっており、他のテナントには3PLから配送まで環境に配慮したワンストップのサービスが提供できる。
SGホールディングスグループで不動産の賃貸、管理、開発事業を展開するSGリアルティは、大阪府東大阪市で開発を進めていた物流施設「SGリアルティ東大阪」が2021年7月30日に竣工したことを発表した。
計画地は、大阪中央環状線や阪神高速東大阪線など、主要道路の結節点となっているため、隣接する大阪市のみならず大阪府全域への広域配送に適している。さらに、大阪メトロ中央線と直結する近鉄けいはんな線「吉田」駅から徒歩15分の場所に位置しているため、交通利便性にも優れる。
SGリアルティ東大阪は、地上4階建てで、屋内化した車路とトラックバースを低床倉庫として活用できる仕様を2〜3階に構築している他、ドックレベラー※1やパワーゲート※2に対応した高床倉庫と入出庫作業をしやすい低床倉庫を併設し、多様なニーズに応じられるようになっている。
※1 ドックレベラー:工場や物流センターなどで積み降ろし作業をする際に、建物の搬出入口の床面(プラットフォーム)と、コンテナやトラックの荷台とに生じる段差、高低差を無くすための装置
※2 パワーゲート:貨物自動車における荷役省力化装置の1つで、車両後部に装着して使用するエレベーター(昇降機)の一種。極東開発の商標
施設内には、柔らかな照明と洗練された素材で利用者を迎え入れるエントランス空間や地球と天体をイメージした円形モチーフを天井に設置したラウンジ、パウダーコーナーのあるトイレなどを配置し、利用者が使いやすい空間とした。そして、事務所と倉庫空間にエリア誘導機能を設けた。
建物では、LED照明などの採用で省エネルギー化を推進するとともに、太陽光発電システムと蓄電池設備を導入し、不足する電力をCO2フリー電力で賄うことで、環境に配慮したサステナブルな物流施設として「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」の最高位「5つ星」と「ZEB」認証の最高ランクを2021年5月18日に取得した。加えて、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」のAランクも獲得している。
BCP対策に関して、災害発生時に事業の早期復旧を可能とする施設を目指して、緊急地震速報受信機器の導入や太陽光パネルから電力を蓄える蓄電池設備を搭載し、停電時に施設の一部を使えるようにした。
SGリアルティ東大阪は、S造地上4階建てで、延べ床面積は7万8216.73平方メートル。所在地は大阪府東大阪市吉田下島で、敷地面積は3万1452平方メートル。駐車場は乗用車118台分。基本計画・設計監理監修はINA新建築研究所が、設計・施工は熊谷組関西支店が、それぞれ担当した。
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