浜松サービスエリアのトイレ清掃にロボを活用、中日本ハイウェイ・メンテナンス東名:FM
中日本ハイウェイ・メンテナンス東名は、「E1A新東名高速道路(新東名)」の浜松サービスエリア(下り)に、日本信号製清掃ロボット「CLINABO」を導入し、業務効率を高めている。
NEXCO中日本のグループ会社である中日本ハイウェイ・メンテナンス東名は、「E1A新東名高速道路(新東名)」の浜松サービスエリア(SA、下り)に設置されたトイレの清掃業務で日本信号製清掃ロボット「CLINABO(クリナボ)」を2021年7月9日から活用している。
この取り組みは、NEXCO中日本が推進する「次世代技術を活用した革新的な高速道路保全マネジメント(i-MOVEMENT)」の一環で、「維持作業(清掃および植栽作業)の機械化による省力化」につながる技術。
今回使用するCLINABOは、あらかじめ決定したルート上を手動で移動させ、経路を記憶させた後は、自動設定で指定したエリアの清掃を行え、通路の床やロビーの清掃に適している。取り付けられた超音波センサーなどにより段差での落下や障害物との衝突を防げる。バッテリー1個当たりの連続稼働時間は約3時間で、1回の利用で4800平方メートルを清掃できる。機体のサイズは700(幅)×994(奥行き)×1094(高さ)ミリで、重さは約220キロ。
日本信号製清掃ロボット「CLINABO」 出典:NEXCO中日本プレスリリース
浜松サービスエリアでは以前、ロビー、男女トイレ内の洗面エリア、通路、小便器、個室トイレを順に清掃していたが、CLINABOを導入後は、トイレの床掃除でCLINABOを用いて、全体の清掃時間を約1割短縮している。さらに、床の掃除は、1日1回で、全体の清掃後、定期的な見回りで汚れている場合に実施されていたが、CLINABOにより清掃頻度を高め、トイレの快適性を向上。
今後、中日本ハイウェイ・メンテナンス東名は、浜松SA(下り)に採用されたCLINABOの有効性を踏まえ、2022年度以降にNEXCO中日本管内のSAとパーキングエリア(PA)で床清掃ロボットを導入する予定だ。
また、汚れが見えにくい小便器の下や裏側などは、手鏡を照らしながら窮屈な体制でスタッフが清掃を実施している現状を考慮し、小便器、個室トイレ、多機能トイレの掃除で役立つ「清掃ロボット」の開発を進めている。
浜松サービスエリアでの「CLINABO」と新清掃ロボットの活用エリア 出典:NEXCO中日本プレスリリース
- 「縦割りの業界を横断して施工ロボットを開発」、鹿島と竹中工務店がゼネコン初の技術連携
国内の建設業界で、なかなかデジタル変革が進まないのは、受注依存の一品毎生産かつ現地屋外生産に要因があると、度々指摘されている。では、製造業とは全く異なるビジネスモデルの建設業で、DXを浸透させるにはどうすべきか?一つの答えが、長らく5大スーパーゼネコンを中心に縦割りで内向きにしか進化ができなかった壁を打破し、業界が一致団結して横に連携することにある。実現すれば、新技術の標準化や業界構造も含めた全体最適化も見込めるはずだ。その第一歩となるゼネコン連携が、鹿島建設と竹中工務店の間で交わされた。
- 竹中工務店がロボット運用の「BIMプラットフォーム」構築、2020年度中に本格運用
竹中工務店は、機械学習を活用した分析や検索などのサービスを提供しているブレインズテクノロジーに委託し、BIMモデルを地図データに活用したロボット運用のプラットフォームを構築した。近年、清掃ロボットや建設資材の自動搬送、品質管理の記録など、適用領域が拡大している多様なロボットを同一のプラットフォーム上で管理することで、効率的な運用が可能になり、共通仕様によるソフトウェアなどの開発スピードアップも見込む。
- 工事現場にお掃除ロボ、清掃の手間を半減
竹中工務店は工事現場の床上を自動で清掃するロボットを開発した。作業所や工場などの作業員の負担軽減に活用できるという。2017年10月をめどに販売を開始する予定だ。
- 三菱地所が立命館大キャンパスで日本初の運搬ロボ「Marble」など導入し、2020年に社会実装目指す
三菱地所と立命館大学は、戦略的DX(デジタルトランスフォーメーション)のパートナーシップ協定を締結した。三菱地所のオフィスビルや商業施設で実証実験を進めている清掃/警備/運搬のロボットを次の段階として、広大な敷地を有する立命館大学の「大阪いばらきキャンパス」などに導入。経済産業省ロボット政策室との協議も含め、産官学でロボットの社会実装を目指す。
- ビルメンロボットの普及組織創立、初代会長企業にアクティオ
ロボットメーカーなど14社で構成された日本ビルメンロボット協議会が2018年7月5日、発足した。初代会長企業にはアクティオが就き、今後はビルメンテナンス分野でロボットの普及と導入の拡大を図っていく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.