竹中工務店は工事現場の床上を自動で清掃するロボットを開発した。作業所や工場などの作業員の負担軽減に活用できるという。2017年10月をめどに販売を開始する予定だ。
竹中工務店は2017年7月、岡谷鋼機と共同で自動的に清掃対象物をかき集めるロボット「TOギャザー」を開発した。作業所や工場などの作業員の負担軽減を目的に開発したロボットで、2017年10月をめどにレンタル会社を通じてレンタルおよび販売を開始する予定だ。
TOギャザーの外形寸法は64×40×29cm、本体重量22kg、清掃対象物を集めるブレード幅は100cmだ。あらかじめ設置したカラーコーンで指定した、四角形の領域内の一片に清掃対象物を集めることができる。四隅のカラーコーンをレーザースキャナーで検出して清掃領域を判断し、移動経路を自動生成する仕組みだ。連続稼働時間は8時間、走行速度は0.1m/sである。
これまで耐火被覆工事では、床上に落下した材料を作業終了時に人手で清掃していた。1日の作業時間の約20%は清掃作業に費やす必要があったという。そのため、自動で清掃を行うロボットなどの要望は高かった。しかし吸引型の清掃ロボットは、吸引対象物の量が多く、すぐにタンクが満杯になってしまうため効率が悪いという課題があった。
TOギャザーは、清掃時間を半減させることを目標に開発を行った。作業時間中に常に稼働させておけば、人手で行う作業は一片に集められた材料を最後に清掃するだけで済む。清掃領域100m2の範囲に導入した場合、清掃にかかる時間の目安は約30分以内としている。
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