ヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2020年11月分のマンスリーレポートを公表した。今月のトピックスでは、国土交通省が発表した2020年度の建設投資見通しから、建設投資の動向について触れている。
ヒューマンタッチが運営するヒューマンタッチ総研は2020年11月24日、国内における建設業の人材市場動向をまとめたマンスリーレポート「ヒューマンタッチ総研〜Monthly Report 2020年11月」をリリースした。
今月のトピックスでは、2020年10月に国土交通省より公表された「2020年度(令和2年度)建設投資見通し」から、2020年度の建設投資の動向についてまとめている。
建設投資額は、2015年度の56兆6468億円から4年連続で増加して、2019年度には65兆3700億円に達したと見込まれているが、2020年度については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響や東京オリンピック関連需要がピークを過ぎたことなどから、5年ぶりに減少に転じ、前年度増減率3.4%減の63兆1600億円になる見通しとされた(図表1)。
2020年度の建設投資の対前年度増減率を建築・土木別、政府投資、民間投資別に見ると、民間の建築投資が8.1%減と大幅に落ち込み、民間の土木投資も2.6%減と前年度割れになっている(図表2)。
一方、政府土木投資は3.1%増、政府建築投資は3.0%増となっており、公共事業を中心とした政府投資が、民間投資の落ち込みを底支える構造になっていることが見て取れる。
雇用関連の月次データでは、2020年9月の建設業就業者数は504万人(前年同月比100.4%)、雇用者数は407万人(同98.8%)となり、就業者数は6カ月ぶりに増加した。一方、公共職業安定所(ハローワーク)の新規求人数は、7万7682人(同107.1%)となり3カ月ぶりに増加した。
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