ビットキーは、ビルのセキュリティシステムやIoT設備が1つのシステムで統合管理されていない現状を踏まえて、各システムや各IoT設備をシームレスにつなげ、一括で管理や制御が行えるクラウド型のコネクトプラットフォーム「workhub」を開発した。
ビットキーは2020年10月15日、施設に設置されたIoT設備や導入済みのITシステムをつなげるクラウド型のコネクトプラットフォーム「workhub」の提供を始めた。同年同日には、オカムラとworkhubに関する資本業務提携を締結したことも公表した。
workhubは、スマートフォンやPCで使えるWebサービスで、ビットキーが提供するオフィス向けのスマートロックや鍵管理システム、受付システムを接続する他、他社製の開閉センサーや温度センサー、人感センサー、エレベーター、フラッパーゲート、受付システム、入退室システム、IoTカメラなどを接続し、一元管理を実現する。
workhubのコア技術には、ビットキーが独自開発したプラットフォーム「bitkey platform」 と「Connect OS」を採用している。bitkey platform とConnect OSは、ICカードやパスコード、QRコード、顔認証など多様な認証方法に対応しており、ネットワークの常時接続が不可能な環境で役立つオフライン認証にも応じている。
2020年10月15日にオンラインで開かれた記者発表会で、ビットキー 代表取締役 江尻祐樹氏は、「例えば、フリーアドレスを採用したある企業が、本社オフィスとサテライトオフィスのビル設備と管理システムをworkhubで接続すれば、所属する従業員が、workhubで、両オフィスに設置されたワークプレースの利用状況を確かめて予約が行える。オフィスが入居するビルのフラッパーゲートなどを開けられる電子カギも取得することができる」と説明した。
さらに、「受付システムとIoTロッカーもworkhubでつなげていれば、利用者が受付終了後、使用予定の座席近くにあるIoTロッカーを使えるようにすることも簡単だ」と付け加えた。
workhubのビジネスモデルについて、江尻氏は、「サブスクリプション型や売り切り型といったユーザーの要望に合わせた販売形態で提供していく。一例を挙げると、ある施主がオフィスの移転に際して入居先にworkhubを導入する場合は、ビットキーが施工会社や家具メーカー、オフィス管理システムの開発会社などと協業し、管理システムやIoT家具をパッケージ化して提案することも可能だ」と語った。
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