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» 2020年07月13日 07時00分 公開

スマートウェルネス換気とIAQ:コロナ禍に知っておきたい換気設備の基礎知識 (1/2)

パナソニック エコシステムズは、換気設備や空調に関するセミナーを開催し、販売に注力している第1種全熱交換型換気システムの普及を推進している。

[遠藤和宏,BUILT]

 パナソニック エコシステムズは2020年6月26日、オンラインセミナー「スマートウェルネス換気とIAQ」を開催した。

 当日のセッションのうち、パナソニック エコシステムズ IAQビジネスユニット 営業部 住宅開発営業課 林義秀氏の講演「換気の大切さと換気の基礎」と、東京大学 名誉教授 坂本雄三氏の演目「これからの換気設備に期待すること」を採り上げる。

人は毎日18キロの空気を吸う

 林氏は、換気の初歩的な知識や室内空気質の重要性、熱交換型第1種換気設備の長所について説明した。

 人が1日に体に取り入れる物質のうち、一番多いものは空気で、林氏によると「人は毎日18キロの空気を体内に取り込んでいる」とのことで、人生の約90%を過ごす建物内の空気質を換気で良好にすることは、人の健康に良い影響を与えると提言する。

人間の1日に必要な空気量(左)と建物内にいる時間(右)

 換気とは、外気を室内に取り入れて、室内の汚れた空気を排出または希釈することで、「全般換気」と「局所換気」がある。全般換気は、空気の汚染源が特定できない場合に、室内全体を換気する手法で、局所換気は空気の汚染源を把握し、フロア内の一部のみを換気する。

 「換気方法に加え、換気経路の作成も室内の空気質を高めるのに欠かせないポイントだ。換気経路は、取り込んだ空気の排出までの通り道で、外気を人が普段利用する室内のスペースを経由して取り入れ、汚れた空気が発生しやすい場所を風下に設定するケースが多い」(林氏)。

 続けて、「排気をすることで、室内がマイナス圧になるため、リビングなどに設置した給気口から、主に内外の圧力差で外気が建物内部を通過する」と付け加えた。

「機械換気」と「換気経路」の例(第3種換気方式)

 換気の方法には、窓の開放による「自然換気」と空調設備を用いた「機械換気」の2種類。自然換気は、窓を30分に1回全開にすることが勧められており、室内の2方向に設置された窓を開けることが有効とされている。

 機械換気は、住宅では2時間につき1回使用することが好ましく、施設などでは建築物衛生管理法で明確な基準が設けられており、1人あたりの換気量は1時間につき20立方メートルもしくは、30立方メートル以上が求められている。機械換気の方式には、換気扇で排気して、窓などから給気する「第3種換気」と、換気扇で空気の取り入れや排出を行う「第1種換気」がある。

 林氏は、「パナソニック エコシステムズでは、空気の流れを制御しやすく、比較的気密性が低い建物でも、安定した換気が行える第1種換気を推奨している。換気扇で室内の空気を外気と入れ替えながら、人が密集するエリアの窓を開けることで、空気質を改善する手段とも第1種換気は相性が良い」と利点を話す。

非熱交換型(左)と全熱交換型換(右)の違い

 加えて、「当社では、第1種換気の中でも、全熱交換型の販売に注力している。全熱交換型は、給気する外気を熱交換素子を使って、室内の温度に近づけ、取り込むため、冷暖房のエネルギーを最小化させる。雨季の湿気や冬季の過乾燥、冷たい給気の抑制にも役立つ。パナソニック エコシステムズ製の第1種全熱交換型換気システムは、花粉やPM2.5、掃除するのにも考慮されている他、店舗タイプでは、店内の混雑状況に合わせて、稼働状態を変えられるため、省エネに貢献する」と語った。

パナソニック エコシステムズ製の第1種全熱交換型換気システムの一般住宅での導入事例
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