ニュース
» 2020年05月13日 06時00分 公開

入口から執務室まで“3密軽減”と“非接触”を実現、日立が顔認証とEVを連携した新サービスBAS(1/2 ページ)

日立製作所と日立ビルシステムは、ビルやマンションなどで、エントランスから、エレベーター、執務室などの専有スペースまで、非接触で移動できる“タッチレス”ソリューションを開発した。

[石原忍,BUILT]

 日立製作所と日立ビルシステムは、ビル・マンション向けに、エレベーターと画像解析サービス、ハンズフリータグ、コミュニケーションロボット「EMIEW」を組み合わせ、建物内での“3密”状態を軽減し、非接触での移動を可能にする新サービスを2020年5月から順次展開する。

画像解析サービスとエレベーターを連携、3密を解消

 日立グループは、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、顧客、パートナー、グループでグローバルに働く従業員と家族をはじめ、全てのステークホルダーの安全・健康を第一に考え、感染拡大を防止する施策に取り組んでいる。

 ビル分野では、エレベーターなどのビル設備利用時の感染リスク低減を目的に、これまで利用時の感染防止対策や消毒・清掃対応に関して周知を図り、技術的な対策についても検討を進めてきた。

 その一つとして、今回開発した防犯カメラなどで顔認証を行う画像解析サービスをはじめ、ハンズフリータグ(携帯しているだけで入退出が可能なタグ)を活用することで、建物エントランスの自動ドアやセキュリティゲートの通過、エレベーターの呼び出しや行き先階の登録、入退室管理システムの開錠などを非接触で行うことが可能になる。

 また、画像解析サービスの人流解析機能により、エレベーターホールに向かう人数や混雑状況が把握できるようになる。2020年5月18日に販売を開始する人流予測型エレベーター運行管理システム「FI-700」とも連動させることで、エレベーターの待ち時間が低減し、出勤時間帯などの混雑が軽減されることも見込まれる。

画像解析サービス_イメージ図 出典:日立製作所、日立ビルシステム

 運行管理システムは、エレベーター業界内では「群管理システム」と呼称されているもので、エレベーターカゴの運用を最適化する。仮にエレベーターが3台並列で設置されたビル内で、1階、3階、8階でそれぞれ上り下りのボタンが押されたときに、バラバラな動きをしている各エレベーターの待ち時間が最短になるように複雑な演算を行う。

 最新のFI-700は、こうした運行管理システムの機能に加え、エレベーター以外のビル設備と連携可能な拡張性が備えられている。エレベーターだけでなく、他の設備と接続するインタフェース(RS-422A、Ethernet)を有しているため、建物内の監視カメラと画像解析装置と結び付ければ、エレベーターホールの混雑具合などを解析して、混雑階への集中配車などが実現する。例えば、急な会議で、5階の会議室に従業員が殺到するケースなどにも対応できるようになるという。

 ロボット活用では、2020年4月20日に販売を開始したヒューマノイド型「EMIEW4(エミューフォー)」と、タブレットを通して会話するアプリ「EMIEW-TT(エミューティーティー)」で、受付・案内・巡回監視などの人が行っていた業務の代替を提案する。

 タブレット上でEMIEW-TTのアプリを動作させる場合は、人が近づいてきたことを検知する近接センサーと多方向からの音声を拾うマイクを搭載した専用のクレードルを組み合わせて使用する。人がタブレットに話しかけると、EMIEW4のアバターが返答し、多言語での受付や接客対応を行う。質問に対する回答は、ロボット基盤に蓄積したデータを照会して行い、内容に応じて施設情報などを画面上に表示する。

EMIEW4 出典:日立製作所、日立ビルシステム
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.