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» 2020年05月07日 07時00分 公開

国交省がi-Constructionを進める技術開発の公募を開始、新型コロナ対策技術を優先的に採択プロジェクト(1/2 ページ)

国土交通省は、i-Constructionを進めるテクノロジーを支援する建設技術研究開発助成制度の公募を2020年度も行う。令和2年度建設技術研究開発助成制度では、現在の状況を考慮し、新型コロナウイルス感染症対策に関連した技術開発を優先的に採択する。

[BUILT]

 国土交通省は、令和2年度建設技術研究開発助成制度で、i-Constructionを推進する技術開発の公募を2020年4月14日からスタートし、一般タイプは同年5月29日まで、中小企業タイプは同年7月17日まで応募を募る。新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、従来の公募期間より長く期間を設定しており、今後の状況によってはさらに公募期間を延長する可能性もある。

令和2年度建設技術研究開発助成制度の公募のイメージ 出典:国土交通省

前年はAIやカメラを用いた技術が採択

 建設技術研究開発助成制度は、建設分野の技術革新を推進していくため、国や地域のさまざまな課題(地球温暖化、社会インフラの老朽化、少子高齢化など)の解決に役立つ技術開発のテーマを国土交通省が示し、提示されたテーマに対し民間企業や大学などが技術開発提案を公募し、優れた技術開発を選抜し助成する。

 今回の公募では、一般タイプと中小企業タイプともに、新工法を活用した建設現場の生産性向上に関する技術と、新材料を活用した建設現場の生産性向上に関する技術を求める。新工法を活用した建設現場の生産性向上に関する技術では、新しい工法や装置、仕組みの導入などで、工程短縮や省力化、コスト削減に貢献する技術や作業の自動化などで安全性と品質アップに資する技術が要望されている。加えて、産業廃棄物の削減といった周辺環境の負荷を低減する技術も求められている。

 新材料を活用した建設現場の生産性向上に関する技術では、材料の高機能化などで、工程の短縮や省力化、コストカット、安全性と品質の向上に資する技術が望まれており、有害物質の低減による周辺環境への負荷低減に資する技術も求められている。なお、両タイプとも、新型コロナウイルス感染症対策に関連した技術開発(非接触や省人化、省力化など)が優先して採択される。

 前回は、新工法を活用した建設現場の生産性向上に関する技術として、複数広視野カメラを用いた建設機械周辺の安全性確保技術の開発やAIを活用したトンネル切羽の地質評価と肌落ち予測支援による災害防止に関する研究開発などの8件が採択された。

 複数広視野カメラを用いた建設機械周辺の安全性確保技術の開発は、東京大学が研究している技術で、建設機械の作業現場において、視認性の向上と事故件数の大幅な削減を目指し、複数台の広視野カメラを建設機械に搭載して、建設機械周辺の状況確認と安全性確保を行える技術を新規に構築する。

 具体的には、建設機械本体に取り付けた複数のカメラ映像に、画像処理を施すことで、任意視点からの俯瞰映像をリアルタイムで提示する手法の構築と、映像の中から作業者や他の建設機械を自動検出し作業者に提示する方法の整備に取り組んでいる。

 AIを活用したトンネル切羽の地質評価と肌落ち予測支援による災害防止に関する研究開発は、先端建設技術センターが応募した研究テーマで、従来の熟練者や経験豊富な専門技術者の目視による切羽の観察や状況の把握、地質の評価、肌落ち発生の兆候と防止の判断をICTで行い、ノウハウを持たない技能者でも容易に取り組めるようにする。

 ICTの活用により、画像や削孔(さっこう)機器などのデータを迅速に取得、伝送、処理し、仕様の共通化を図り、得られたデータの有効活用や機械学習(ニューラルネットワークなど)で、スピーディーな現象把握と評価を実現。未熟練者でも、トンネル切羽の地質評価や肌落ち予測、最適な肌落ち防止対策の計画と実施を支援するシステムのプロトタイプを作り上げる。

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