VR/ARが描くモノづくりのミライ 特集
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» 2019年12月11日 11時00分 公開

AR:「mixpace」のiPad版をリリース、マーカー不要で属性情報も表示可能 (1/2)

SB C&Sは2019年12月3日、CAD/BIMデータを容易にARデータへ変換できるクラウドサービス「mixpace」のiPad版をリリースした。建設業界でも普及しているiPadに対応したバージョンをラインアップすることで、mixpaceの認知拡大と利用機会の拡大を促進する。

[遠藤和宏,BUILT]

 SB C&Sは2019年12月3日、CAD/BIMデータを容易にARデータへ変換できるクラウドサービス「mixpace」のiPad版をリリースした。

mixpaceはフロントローディングにも貢献

 これまで建築設計業界では、2次元でのイメージの共有が難しく、PC上で3Dモデルを使用するなどして、意思疎通を図ってきた。だが、PC上の画面だけでイメージを伝えるには限界があり、関係者間で認識の相違を招いていたという。

mixpaceのiPad版の使用イメージ

 こういったボトルネックを解消したのがmixpace。既存の3DデータをWebブラウザからmixpaceにアップロードするだけでAR(Augmented Reality:拡張現実)データ化が可能で、従来と比較して、データ変換にかかる工数と手間も少ない。クラウド上で作成されたARデータは、専用のアプリでダウンロードし、Microsoftのヘッドマウントディスプレイ「HoloLens」やiPadでの使用に応じている。

mixpaceと従来作業の3DデータからARデータへの変換にかかる工数
SB C&S ICT事業本部 MD本部 リカーリング販売推進本部 CAD&ドローン事業推進課 担当課長の遠藤文昭氏

 3DデータをAR化することで、実空間に実物大のデータを重ねられるため、図面の意匠などを伝達しやすくなる。対応する3Dファイル形式も20種類ラインアップしており、ほぼ全ての3Dモデルソフトで作成したデータをAR化するという。

 2019年12月3日に都内で開催された記者発表会で、SB C&S ICT事業本部 MD本部 リカーリング販売推進本部 CAD&ドローン事業推進課 担当課長の遠藤文昭氏は、「建設業界では、施工プロセスの後期になればなるほど、手直しや手戻りが発生した場合、変更コストが上昇する。そのため、設計初期の段階で問題をあぶり出し、コストを縮減するフロントローディングという考え方が広まっている。ARもフロントローディングの手段の1つだ。mixpaceで3DデータからARデータを簡単に作り上げ、生産性向上に役立ててほしい」と語った。

 iPad版については、「支社の広島オフィスが移転することになり、移転先のオフィスでiPad版のテストタイプを使用した。完成図の3DデータをmixpaceでAR化し、施工途中のオフィスにその3Dデータを重ね合わせることで、パーテーションや机の仕様などについて円滑に話し合いが行えた」と続けた。

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