2020年春に開業する「エースホテル京都」のホテル内装デザイナーがCommune Designに決定した。
NTT都市開発は、京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町で開発を進める「新風館再開発計画」の2020年春に開業を予定している「エースホテル京都」のホテル内装を、米Commune Design(コミューンデザイン)が手掛けることを公表した。
エースホテルは、1999年にアメリカ・シアトルで最初のホテルをオープンし、今回の出店はアジア初となる。細部にこだわりつつ、遊び心を持ち、物件ごとに異なったデザインが斬新で、新店舗が開業するたびホテル業界にトレンドを巻き起こしている。
内装を手掛けるCommune Designは、ロサンゼルスを拠点とする人気デザイン・スタジオで、その分野は建築、インテリアデザイン、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、ブランドマネジメントの分野にまで及ぶ。これまでにも米国エースホテルが運営するホテルのデザインを多く手掛け、コラボレーションは4件目となる。Design Principalの共同代表者の一人Roman Alonso氏は、エースホテル京都について、「アートや伝統工芸を通した西洋と東洋の交流が、デザインコンセプトの元になっている」とコメントしている。
再開発計画は、NTT都市開発にとって京都における中核と位置付ける複合開発プロジェクト。建築家・吉田鉄郎氏が設計した「旧京都中央電話局」は、大正時代以来の歴史的建築物で、2001年からは商業施設「新風館」として生まれ変わり、街に賑(にぎ)わいを創出してきた。計画では、地下2階で地下鉄「烏丸御池」駅と直結し、1階では地域に開放された中庭を中心に、烏丸通から東洞院通をつなぐパサージュ(商業店舗が並ぶ通路)や姉小路通への通路を設け、回遊性を高め、街の新しいランドマークとなることを目指す。
フロアの構成は、新築棟では、地下1階から地上1階に飲食・物販などの商業店舗を導入し、2階から7階はエースホテル。烏丸通に面した既存棟は、1階を商業施設とし、2階・3階はホテルの客室として整備する。
建物の建築デザイン監修は隈研吾建築都市設計事務所が担当し、ルーバーや木組みを多用して、京都の街の景観との調和を図るという。
再開発計画の所在地は、京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町586−2外。敷地面積は6,384.73平方メートル。構造・規模は鉄骨造/地下鉄筋コンクリート造で、地下2階/地上7階建て、延べ床面積は2万5677平方メートル。ホテル客室は213室。設計・監理はNTTファシリティーズ、施工は大林組で、2017年10月に着工し開業は2020年春の予定。
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