ゼンリンデータコム、接客行動可視化の実証実験画像認識

ゼンリンデータコムが、TOFセンサーによる位置情報と画像認識技術を用いた「接客行動の可視化・分析」の実証実験を実施。2018年12月から2019年1月にかけて約1400人の来店客を対象に行った。

» 2019年07月09日 09時00分 公開
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 ゼンリンデータコムは、ビジョナリーホールディングス協力のもと、TOFセンサーによる屋内位置測位と画像認識技術を用いた「接客行動の可視化・分析」の実証実験を実施した。メガネスーパー店舗において2018年12月から2019年1月にかけて、約1400人の来店客を対象に行った。日立LGデータストレージ提供のTOFセンサーとは、発光した光が物体に反射して受信するまでの時間を測定し、空間上の物体の位置を把握する技術だ。

photo 日立LGのTOF(HLS-LFOM1) 出典:ゼンリンデータコム

 同実証実験はスタッフごとの接客行動と売上の相関関係から、どのような接客行動が購買につながるかを検証の目的とした。そのためカメラによる画像認識技術を利用し、店舗スタッフと来店客を判別するとともに、TOFセンサーを用いて、店舗内の人の位置を把握する。店舗空間上における店舗スタッフと来店客の移動・滞在の履歴から、スタッフごとの接客行動を可視化・分析を行った。

photo 来店客と店舗スタッフの詳細な動線データ 出典:ゼンリンデータコム

 その結果、取得した位置情報とPOS情報を紐(ひも)づけ来店客に対する接客行動を可視化することで、これまで把握できなかったスタッフごとの接客行動の差が明らかになった。例えば、売り上げる過程で接客に非常に多く時間をかけるスタッフ、または短い時間で効率的に売り上げるスタッフなど、客観的に各スタッフの傾向を把握することが可能であることが分かった。

 今後は実店舗での買い物体験の充実をテーマに、店舗における接客行動の改善や顧客の課題解決について、パートナー企業との実証実験などを経て、実用化への検討を進めていく。

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