レイアウトナビゲーターとBIM 360を活用した墨出しポイント取得ワークフロー:墨出し・杭打ちBIM&クラウド連携セミナー(2/2 ページ)
発売予定の製品として、レーザースキャナー搭載型のトータルステーション「GTL-1000」と、2018年2月にトプコンが買収した、BIM分野で革新的な技術を持つCLEAR EDGE 3DのBIMモデル比較解析ソフトも紹介された。
GTL-1000
GTL-1000は、自動追尾型のトータルステーションとスピーディーレーザースキャナーが融合した機種。
GTL-1000を用いた作業の流れと従来方法の比較
菊池氏はスペックについて「測定範囲は、約70メートルまでをカバーし、1台で現場の測量と3Dレーザースキャンができることで、墨出しと杭打ちの支援に加え、設計情報と出来形の比較が容易になる。点群の結合精度も高く、ズレのない3D点群データの素早い自動生成を実現する。また、単独で点観測とスキャニングが行えるため、これまでの仕事の流れと比べて、工程が半分程度になる」と話す。
LEAR EDGE 3Dにおける仕事の段取り
CLEAR EDGE 3Dのサービスは、点群から配管や電気設備を自動抽出する「EDGE WISE」と、現況(点群)データと設計データを自動比較する「VERITY」、平坦(へいたん)性解析に役立つ「Rithm」の各ソフトウェアで構成される。
EDGE WISEの画面イメージ
EDGE WISEは、図面不要で、点群情報から簡単に3Dモデルを構築できる上、配管や導管を自動で抽出する機能も備えている。古い建造物のモデル化を手軽に実現することに加えて、CADソフトウェアとの連携も可能だ。図面を必要としないワークフローのため、従来と比べて、モデリング作業時間を75%削減する。
VERITYの画面イメージ
VERITYは、設計情報とスキャナーで取得した点群データの自動比較が行える。駆体や配管設備の設置確認や位置ずれの点検に加え、施工誤差が許容値内かの判定や不具合箇所の特定を後押しする。ヒートマップでは、部材の形状異常や傾斜を一目で把握。。解析レポートのファイル出力やプロジェクト管理システムへアップロードすることも可能だ。
Rithmの画面イメージ
Rithmは、点群データから現場における底盤部分(スラブ)の解析を行う。ヒートマップや等高線、断面、グリッド計測でスラブの問題箇所を見える化する。
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