ヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2019年5月分のマンスリーレポートをリリースした。今回のトピックスでは、厚生労働省の「毎月勤労統計調査」から、建設業の給与額と労働時間の推移について、製造業や情報通信業と比較しながら紹介している。
ヒューマンタッチが運営するヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2019年5月分のマンスリーレポートをリリースした。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査(2018年結果確報)」から、常用労働者(パート含む)の平均月間現金給与額を見ると、2018年の建設業の給与額は40万5221円となり、直近の底だった2012年の36万5415円から6年連続で増加している(図表1)。この6年間で約4万円増額しており、2015年以降は製造業を上回って推移している。
また、2002年と比べた給与額の伸び率を他業種と比較すると、建設業が13.9%、製造業が7.8%、情報通信業が3.4%で、建設業の給与水準は長期的に見ても他業種より改善が進んでいることが分かる。
また、常用労働者(パート含む)の平均年間実労働時間の推移を見ると、建設業では、東日本大震災の復興工事への対応などを背景に2011年(2042時間)以降は、上昇が続いたが、2014年(2078時間)をピークに減少に転じ、2018年には2041時間まで減少した(図表2)。
しかし、2018年時点でも、情報通信業の1873時間と比べると168時間、製造業の1962時間と比べても79時間とそれぞれ長く、総研では今後も長時間労働を解消することは建設業の大きな課題になると見ている。
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