CBREが発表した2019年第1四半期の全国13都市オフィスビル市場動向によると、全国13都市の全グレードにおいてオフィスビルの賃料が上昇。特に大阪では4.2%増となり、2005年の調査開始から最大の上昇率となった。
事業用不動産サービス・投資企業のCBREは2019年4月23日、2019年第1四半期の全国13都市オフィスビル市場動向を発表した。東京のオールグレード空室率は0.6%と4期連続で最低値を更新し、全都市・全グレードで賃料が上昇したと報告している。
同社のレポートによると、東京、大阪、名古屋のグレードAビルにおける空室率は、それぞれ前期比0.1ポイント減の0.6%、0.5ポイント減の0.5%、0.4ポイント減の0.1%だった。
オールグレードの1坪当たり賃料は、東京で前期比0.7%増の2万2360円、大阪で4.2%増の1万3220円、名古屋で1.7%増の1万2930円。大阪の4.2%増という上昇率は、2005年の調査開始から最大の伸び率となった。今後1年間の賃料予測としては、グレードAビルにおいて東京で0.3%増、大阪で5.7%増、名古屋で2.7%増になると予想している。
地方都市の動向としては、札幌で今期竣工のビルが満室でスタートし、空室率は前期比0.3ポイント減の0.8%に。広島では広島最大規模の賃貸オフィスビルが高稼働で竣工し、福岡でも新築ビル2棟がほぼ満室で竣工した。こうした状況から、地方10都市の想定成約賃料は、10都市全てで5期連続の上昇。特に福岡や京都では、1坪当たりの想定成約賃料が福岡で前期比2.6%増の1万5190円、京都で2.3%増の1万4300円と高い上昇率を記録した。
同調査の対象は、同社が独自に設定した全国13都市のオフィスエリア内にある賃貸オフィスビル。原則として延床面積1000坪以上、新耐震基準に準拠したビルを対象としている。
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