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» 2019年05月14日 06時18分 公開

現場管理:地下の建設現場で、火災発生時に避難誘導させる「火災報知システム」を開発

戸田建設は、地下階の建設現場で火災があった際に、作業員をいち早く避難誘導するシステム「TO-FAS(TODA FIRE ALARM SYSTEM)」を開発した。地下階の建設現場で、火災が発生し停電した場合は、避難が困難なため、人命を損なう重大事故につながる可能性が少なくない。TO-FASはUPSを備えるため、停電後の電力供給も確保され、地下から地上への迅速な避難が可能になる。

[石原忍,BUILT]

 戸田建設は、新築工事中の建設現場における地下階の火災報知システム「TO-FAS(TODA FIRE ALARM SYSTEM)」を開発した。

UPSを搭載し、停電時にも警報ブザーとフラッシュ光で避難を促す

 東京消防庁のデータによると、同庁の管内では、建設現場で火災は毎年100〜200件発生しているという。出火原因は、溶接や溶断作業による火花の飛散、作業員のタバコの不始末、夜間施錠されていない現場への放火などと指摘されている。

 こうした火災発生の状況を受け、東京消防庁では、火災によって現場内の照明が消え、避難が困難になる事態を防ぐため、2018年11月に「新築工事中の建築物における避難対策等の強化について」(30予防第726号)を発令した。この通達による防火安全対策では、とくに「地階から避難階に至る避難経路の安全確保」として、地階から避難に使用する階段の出入口に避難口誘導灯、階段内には非常用の照明装置や避難口誘導灯およびその他避難口であることを示す予備電源付きの照明器具の設置を求めている。

 この指導を基に、戸田建設は、パナソニックライフソリューションズ社製の無線式感知器と連動して、音と光(フラッシュ光)で安全に避難階に誘導するシステム「TO-FAS」を開発した。

「TO-FAS(TODA FIRE ALARM SYSTEM)」の概要 提供:戸田建設

 煙感知器は親機・子機から成り、無線式・電池式のため、配線工事が不要で、現場の工程進捗に応じて容易に感知器を移設することができる。煙を感知すると、感知器の子機から感知器の親機に無線で発信。警戒エリアの感知器全てが鳴動して火災を現場作業員に知らせる仕組みだ。

 子機から信号を受信した親機は、中継アダプターに信号を発信し、階段出入口に設置した光る警報ブザーが音とフラッシュ光を発して、作業員を階段へと導く。また、停電時でも、無停電電源装置「UPS」で電気を供給し、警報ブザーの音とフラッシュ光で、作業員を階段室へと退避させる。また、避難階の案内看板や仮囲いなどには、パトライトを配置し、中継アダプターを介して無線で煙感知器とつなぎ、地下階で発生した火災を音と点滅によって、避難階の作業員に知らせる。

 戸田建設では、「今後、順次現場に展開し、安心・安全な作業環境の整備に努めていく」としている。

吊(つ)りボルトを利用した感知器の設置状況(左)、単管パイプに設置した光る警報ブザーと中継アダプター(右) 提供:戸田建設
階段のササラを利用した光る警報ブザーの設置状況(左)、避難階の案内看板に設置したパトライト(点滅した状況) 提供:戸田建設

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