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» 2018年09月05日 11時00分 公開

熱中症対策:ヘルメットにセンサーを取り付けるだけの体調管理システム、2019年春に現場へ導入 (1/2)

戸田建設は村田製作所と共同で、IoTを活用した建設現場の作業者の生体データをヘルメットに取り付けたセンサーで取得する「作業者安全モニタリングシステム」を開発した。センサーデバイスは、作業用ヘルメットに装着するだけで、生体・環境情報を取得することができる。このシステムにより、健康状態を“見える化”することで、現場監督者が適切な管理を行い、作業者の安全確保が確実に行われる労働環境が実現する。

[石原忍,BUILT]

 戸田建設は、村田製作所と共同で、ヘルメットにセンサーデバイスを取り付けて、作業者の健康状態を遠隔地からでも把握できる「作業者安全モニタリングシステム」を開発した。生体情報をリアルタイムに取得することで、熱ストレスレベルを常時モニタリングし、適切な現場管理が可能になる。

生データをクラウドに上げ、独自のアルゴリズムで解析

ヘルメットに装着したセンサーデバイス 出典:戸田建設

 建設業界では、かねてより過酷な労働環境の改善策として、熱中症防止を含めた安全で快適な作業環境の整備に注力しているが、ここ数年は建設従業者数が年々減少し、高齢化が進む中、工事を進める上でも、作業者の「健康・安全管理」がより一層重要なテーマとなっている。

 戸田建設が開発した新システムは、数種類のセンサーを取り付けた測定器を作業用ヘルメットに装着し、作業者の額の表面部から生体と周囲の環境情報を取得。データはクラウドにアップ後、独自アルゴリズムによって分析され、現場監督のタブレット端末や現場事務所のPCに情報が送られる。管理者は、現場にいる複数の作業者の健康状態をリアルタイムに把握。近年、酷暑が続く建設現場や異常気象による大規模災害の復旧工事で、健康被害を未然に防ぎ、労働環境の安全を確保する。

 センサーデバイスは、市販されている作業用ヘルメットに装着可能で、作業の邪魔にならない。ヘルメットを装着するだけで生体・環境情報が取得できるため、ウェアラブルデバイスを別途身に着ける必要はない。USBの充電方式を採用しているため、繰り返し使用でき、1回の充電で2週間〜1カ月連続で稼働する。

センサーデバイスイメージ 出典:戸田建設

 センサーデバイスは、ヘルメット内部のElfi-Tech社製のソフトウェア技術と村田製作所のハードウェア設計技術を組み合わせた「生体情報測定部」と、作業者周辺の「外部環境情報測定部」で構成。それらの情報を、特定小電力無線局を使ってゲートウェイに送り、クラウド上で独自の判定アルゴリズムで解析するという仕組み。

作業者安全モニタリングシステムのイメージ 出典:戸田建設
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