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» 2019年04月04日 05時35分 公開

ミサワホームが再生建築手法「リファイニング建築」に注力、100%子会社「MAリファイニングシステムズ」設立

ミサワホームは、リファイニング建築の設計・コンサルティングを事業展開する新会社「MAリファイニングシステムズ」を設立した。代表取締役にはミサワホーム取締役専務執行役員の作尾徹也氏が就任し、取締役にはリファイニング建築の提唱者である建築家・青木茂氏を招く。営業開始は2019年6月1日の予定。

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 ミサワホームは、リファイニング建築を活用した事業展開を図る100%出資の新会社「MAリファイニングシステムズ」を2019年4月1日付で設立した。営業は2019年6月1日から開始する。

新築同等の内外観ながら、環境負荷や建築コストを低減

 リファイニング建築は、一般的なリフォームやリノベーションとは異なり、建物自体の耐震性や耐用年数を大幅に向上させる他、用途変更や大胆な意匠転換などにより、新築同等によみがえらせる建築再生手法。既存躯体の約80%を再利用するため、建て替えの60〜70%ほどのコストで、大胆な意匠転換や用途変更、設備を一新させることができ、長期間のスパンで繰り返すことで、建築物の長寿命化につながる。

 最近では、内外観ともに新築と同程度の仕上がりながら、建て替えに比べ、環境負荷や建築コストを抑えつつ、既存建物ストックを有効活用する手法としても注目されている。

 リフォームやリノベーションとも異なり、耐震補強と確認申請を行うことが大きな違い。リファイニング建築であれば、旧耐震基準の建物は耐震改修促進法に基づく、耐震診断と補強を実施し、第三者機関で耐震診断評定を取得して構造的な安全性を確保する。

 完成時期が古く、検査済証の無い建物であっても、検査済証の取得を目指し、新たに確認申請書を提出する。竣工後は、完了検査済証の交付を受けられ、新築と同等の価値を保有する建物によみがえらせる。

リファイニング建築と一般的なリフォーム/リノベーションとの違い 出典:青木茂建築工房

 ミサワホームでは、耐震改修の促進や空き家問題などの社会課題の解決に向け、リファイニング建築に早くから着目し、提唱者である青木茂建築工房と2015年に業務提携契約を締結した。両社はこれまで、築50年以上を経過した職員住宅を賃貸住宅に用途変更した「旧初台公宅用地有効活用事業」、築36年の専門学校校舎を賃貸住宅に再生した「ASPRIME千代田富士見」を手掛けるなど、安全で質の高いストック資産の形成に取り組んできた。

「旧初台公宅用地有効活用事業」。築50年を超える職員住宅を賃貸住宅に再生 出典:ミサワホーム
「ASPRIME 千代田富士見」。2018年度グッドデザイン賞を受賞 出典:ミサワホーム

 新会社MAリファイニングシステムズは、これまでのリファイニング建築の実績をベースに、設計や不動産再生コンサルティングの他、物件を新たに取得してリファイニング建築で資産価値を向上させて売却する「買取再販」、または自社保有して賃貸する「賃貸収益」などの多角的な事業を展開していく。

 また、ミサワホームグループ各社が行う、法人向け営業活動とも連携し、企業が保有する不動産の有効活用も提案していく。新会社設立を契機に、ミサワホームでは非住宅を中心としたストック活用提案をこれまで以上に積極的に行い、まちづくり事業の拡大を目指すという。

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