免震タワー型マンションの“新構法”を33階建て実物件に初適用、三井住友建設耐震・制震・免震

三井住友建設は、免震タワー型マンションの新構法「Sulatto Rotary Tower(スラット ロータリー タワー)」を東京都江東区で計画中の33階建て分譲マンションに初適用したことを公表した。

» 2018年12月28日 06時00分 公開
[BUILT]

 三井住友建設は、免震タワー型マンションの新構法「Sulatto Rotary Tower(スラット ロータリー タワー)」が東京都江東区で建設予定のマンション「Brillia Tower 有明 MID CROSS」に初めて採用されたことを明らかにした。

 スラット ロータリー タワーは、同社オリジナルの集合住宅設計システム「SuKKiT(スキット)」に免震構造を組み合わせた新構法。扁平梁でハイサッシによる開放感あふれる眺望と、住戸内の梁型を大幅に減らした質の高い住空間や地上120m(メートル)クラスまでの計画を可能にする。

左が従来の一般的工法、右が「Sulatto Rotary Tower」 出典:三井住友建設
「Sulatto Rotary Tower」の住戸断面図 出典:三井住友建設
初適用された「Brillia Tower 有明 MID CROSS」 出典:三井住友建設

 この構法では建物の中央部(コア部)に構造要素を集約し、建物全体の構造バランスを取ることで、建物外周部の梁を全て扁平梁とすることが可能になった。階高を上げることなく、主採光面でハイサッシを採用することができ、明るく、広々と感じる部屋を合理的に形成する。

 これまでの一般的なタワー型マンションでは、建物角の住戸内でL型状に梁が架かるため、住戸プランニングや設備配管計画などの弊害となっていた。スラット ロータリー タワーでは、L型状の梁の片側を無くし、住戸形状や住戸プラン、階による住戸プランの切り替えなど、プランニングにおける自由度や住空間の使いやすさなどが格段に向上する。

 初採用された「Brillia Tower 有明 MID CROSS」は、東京建物が施主で、三井住友建設が設計・施工を担当している。構造・規模はRC造・地上33階建て、総戸数は300戸を見込む。竣工は2021年2月の予定。

 三井住友建設では、スラット ロータリー タワーは、付加価値が高い快適な超高層マンションを経済性も両立させながら実現するために開発した商品と位置付けている。今後は、都心部案件や再開発案件など、近年の超高層マンション建設需要の高まりに応えるべく、SuKKiTシリーズを中心として、安全・安心・快適な住まいづくりを目指していくとしている。

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