積水化学工業は、タウンマネジメント事業に本格参入する。新会社「セキスイタウンマネジメント」を2019年1月4日に設立し、第一弾として朝霞市根岸台の分譲地でIoTやセンシング技術を導入したタウンマネジメントを実施し、その後順次全国に展開して2021年度までに1000戸の管理を目指す。
積水化学工業 住宅カンパニーは、まちづくり事業推進の一環としてタウンマネジメントを専業とする新会社「セキスイタウンマネジメント」を2019年1月4日に設立する。
タウンマネジメント事業は、セキスイハイムグループが事業理念として掲げる「地球環境にやさしく60年以上安心して快適に住み続けることのできる住まいの提供」を展開するもので、「まちの魅力を維持・向上させるタウンマネジメント」を標ぼうする。
新会社は積水化学工業100%出資の会社で、分譲住宅・マンションの管理、警備・コミュニティー・生活支援サービスの提供、不動産の賃貸、分譲管理に関する企画、セキュリティ機器・サービスの代理販売を行う。また、同時にタウンマネジメントを含めた分譲事業強化のため、積水化学工業 住宅カンパニー内にも、「ちづくり事業推進部」「分譲推進部」を2019年1月1日より新設する。
タウンマネジメント事業では、第一弾として、2019年2月に分譲開始予定の朝霞市根岸台の分譲地を対象に実施。この分譲地は、積水化学工業の工場跡地で、「SEKISUI Safe&Sound Project」をテーマに、2020年の完工を目指してセキスイハイム約130戸の戸建住宅を含む街づくりが進められている。
分譲地では、積水化学工業とスマートセキュリティ製品の開発・製造・販売などを行うSecual(セキュアル)社で共同開発したスマートタウン向け統合サービス「NiSUMU(ニスム)」を導入する。各種デバイスで収集した情報を活用し、「分譲管理」「コミュニティー支援」「ライフサポート」の3本柱で、同社がIoTとセンシング技術を活用した街づくりとして定義する「スマートタウンマネジメント」を展開していく。
具体的には、各住戸や分譲地内に設置されたスマートセンサーやスマート街灯などのIoTデバイス/センシングデバイスで、まちの防犯・防災情報の一括管理や回覧板の電子化に取り組む。
分譲管理(セキュリティ機能を含む)では、コンシェルジュだけではなく、NiSUMUを活用して共用設備の予約や回覧板の電子化を行い、より便利で安全・安心な暮らしを提供する。安全面では、IoTデバイスやセンシングデバイスで、分譲地内の異常監視を行い、居住者の安心を守る。コンシェルジュによる見廻りに加え、カメラセンサーも併用することで、これまでは難しかった早朝・夜間の見守りにも対応する。
コミュニティー支援では、住民向けSNS(social networking service)を活用しイベントやサークル情報、タウン情報を配信。イベントやサークルの運営支援も行うことで、コミュニティー形成をサポートする。
ライフサポートでは、家事代行や移動販売のサービスなどの生活サービスも行っていく。
セキスイタウンマネジメントの事業目標は、2021年度までに全国で1000戸の管理を行うとしている。
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