福井コンピュータは、測量用CADシステム「Mercury-Evoluto(マーキュリーエヴォルート)」のバージョンアップを行い、国土交通省の「地籍調査事業」と法務省の「法14条地図整備事業」に適合させるため、地図作成などの機能を刷新する。
福井コンピュータは、「地籍調査」および「14条地図作成」における最新の作業規程に対応した測量成果作成・活用システム「Mercury-Evoluto Ver.8」を、2018年9月25日に発売する。
Mercury-Evolutoは、測量計算・図面編集・道路/河川の現況など、公共測量事業の電子納品成果の作成をはじめ、自由なデータベース属性の構築と、広域地図データ(地理院地図)の背景表示に応じ、簡易GISとしての運用も可能な測量成果作成・活用システム。
新バージョンでは、国土交通省が推進する「地籍調査事業」、法務省が進める「法14条地図整備事業」での最新の作業規程、運用基準、記載例などへの対応と、それに伴う数々の機能強化を図った。全国の地方自治体をはじめ、測量業、土地家屋調査士業などの土地に関わる業務に携わっているユーザーに対して、さらなる業務の効率化をもたらす。
主な機能は、新規現場作成の際に、現場区分を「地籍調査」に設定すれば、地籍調査で使用する「精度区分・観測制限値・各種計算条件・調書の様式」が自動的に用意される。地図XMLの公図と要約書CSVの登記情報との連携では、突合検査を行い、双方の大字/字/地番のリンク情報から、データ上の「過剰および漏れ」をチェック。また、過剰に提供されるデータから、地図XMLの公図属性を利用し、「作業地区の内/外」を指定して除外することも可能だ。
2017年度の地籍記載例では、地籍調査における「図面と調書の納品成果」で、最新の「地籍測量および地積測定における作業の記録および成果の記載例」と「地籍調査必携」の様式に完全対応している。
要約書CSVファイル(登記)は、同一所有者の検査機能を強化。一方で、地図XMLファイル(公図)は、調査図素図を作成するための公図図郭単位で配置位置の変更など、機能を見直し、法務局から提供されるデータを効果的に利用することができる。
図面作成機能では、「地籍調査」における「筆界点番号図・地籍図」「法14条地図整備」での「地図・筆界点番号図・辺長図・縦覧図」の図面成果を「文字自動配置」や「欄外自動処理」の機能を利用して、複数ページ一括で作成することができるようになった。
「Mercury-Evoluto Ver.8」の価格は、Mercury-Evoluto測量セットは135万円、地籍調査/法14条地図整備の機能を加えた「LandMap-Evoluto」は165万円(ともに税別)。
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