ジェイテクトは2018年8月23日、日本国内で販売を開始したパワーアシストスーツ「J-PAS」が日本品質保証機構でISO13482に基づく安全認証を取得したと公表した。
ジェイテクトは、パワーアシストスーツ「J-PAS(ジェイパス)」を2018年8月から販売展開している。第三者認証機関の日本品質保証機構で同年8月23日に、国際規格ISO13482に基づく安全要求を満たしていることが証明され、認証を取得した。
ISO13482は2014年に国際標準化機構(ISO)が発行したパーソナルケアロボット(生活支援ロボット)の安全性に関する唯一の国際規格。
J-PASは、アシスト技術やトライボロジ(摩擦工学)技術、さらに製造現場を自社で持つジェイテクトが、持続的な成長を目指す新領域に参入するため、2017年4月に新規事業推進部を立ち上げて、開発に着手したパワーアシストスーツ。
コンセプトは「Human Harmonics 人と機械(モノ)の調和」。自然な姿勢動作を機器がアシストし、作業者の腰の負担を軽減する。製造や物流、建設業界など多岐にわたる産業を対象に、現場で重量物を運ぶ、持ち上げるなどの負担を減らし、労働災害を防ぐ安全な職場づくり、若年層からシルバー世代にわたる多様な人材の活躍を支援する。
J-PASの主な特長としては、電動アシストトルク40Nm(ニュートンメートル)で業界最大クラスのアシスト力を保有。人の動きに調和し、快適な作業支援を実現した。操作方法は、リモコンによる簡単な取り扱い方法のみで、トルク・スピードのアシスト特性を変更することも可能だ。
左右が独立して動作するため、幅広い作業内容に対応。サイズはS/M/Lが用意され、フィット感も個人に合わせられ、着脱もしやすい。ベスト部分は洗うことができ、清潔感が保て快適性にも配慮されている。
日本品質保証機構から授与を受けたジェイテクト 新規事業推進部 第1推進室・尾崎光晴室長は、「J-PASの安全性確保するために、ISO13482の審査を受け、この度取得することができた。このことで、ユーザーにも、より一層安心して使用してもらえると考えている。今後は、市場のニーズや声を聞きながら、安全性を考慮し、さらなる進化を進め、シリーズ化や市場の開拓を進めていく」とコメント。
J-PASの製造は、グループ企業の光洋機械工業 結崎工場で製造。販売は直販に加え、代理店、リースでの提供にも応じる。
ジェイテクトでは、販売展開先を製造・物流の現場をメインとしながらも、現在は建設業界へも提案中だという。次のステップとして、中出力タイプや筐体の軽量化など、J-PASのシリーズ化も視野に入れている。
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