オートデスクは建築・土木インフラ業界向けBIM/CIMソフトウェアの2018年バージョンをリリースした。建築用の「Revit」はユーザーからのニーズを反映させ、インタフェースや表記、タブ表示、クラウド連携など、作業効率の改善につながる更新がなされた。
オートデスクは、建築分野のBIMと土木インフラ業界向けCIMの各ソフトウェアを新バージョンに更新し、2018年4月20日から発売した。
2018年バージョンは、建築/土木インフラ業界のBIM/CIMを適用し、以前から注力している「Integrated BIM」をベースに、企画・設計・施工・維持管理の効率化を行い、業務の生産性も向上させる新機能を豊富に搭載した。
建築設計向け・構造・設備設計のBIMソフトウェア「Autodesk Revit 2019」は、バージョンアップにあたり、ワールドワイドのユーザーから要望が寄せられた13項目を反映。国内仕様では大手建設会社に検証を依頼し、ユーザーインタフェースや用語表記などのニーズをフィードバックさせた。
主な新機能は、作画画面のがタブ切り替え表示をはじめ、床などを色分ける背景色の設定、フィルター・寸法機能の改善、クラウドサービス「BIM 360 Docs」との連携など、より利便性を追求した改訂となった。
インフラ・土木分野向けのCIM統合モデル作成ソフトウェア「InfraWorks 2019」は、トンネルモデルのリアルタイム作成、拡大・縮小に応じる動的な等高線の表示のほか、クラウドサービスとの連携でモデルをプロジェクトごとに管理・共有ができるようになった。InfraWorksから直接エクスポートできる土木用CADソフトウェア「AutoCAD Civil 3D 2019」は、縦断曲線のパラメータを追加。図面同士も比較できるようになり、変更箇所を色分けして差分が確認できる機能も追加された。
スキャンデータの可視化・計測・編集を行う「ReCap Pro 2019」は、レーザースキャナー各社のスキャンデータをインポートする際の精度を向上。最大1000枚の写真から3Dデータをクラウド経由で作成する「ReCap Photo」が利用可能になった。
各ソフトウェアの価格は、シングルユーザー1年間サブスクリプションの場合、「Autodesk Revit 2019」は34万4000円、簡易版「Revit LT 2019」が6万8000円。「InfraWorks 2019」は24万6000円、「AutoCAD Civil 3D 2019」が32万9000円。スキャン用の「ReCap Pro 2019」は4万6000円(全て税別)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.