東京都千代田区のビジネス街、大手町エリアの地域冷暖房システムを支える新たな地下プラントが完成した。大手町・丸の内・有楽町エリアを中心にエネルギー供給システムを運営する丸の内熱供給が運営するプラントで、大手町パークビルや周辺のビルや設備に冷水や温水を供給することができる。水槽を活用したコージェネレーションシステムを導入するなど、エネルギーの高効率化を図ったのが特徴だ。
東京都千代田区のビジネス街、大手町エリアの地域冷暖房システムを支える新たな地下プラントが2017年1月31日に完成した。三菱地所が所有する「大手町パークビルディング」の地下に完成した「大手町パークビルサブプラント」だ(図1)。大手町・丸の内・有楽町エリアを中心にエネルギー供給システムを運営する丸の内熱供給が運営するプラントで、大手町パークビルや周辺のビルや設備に冷水や温水を供給することができる。2017年2月7日には竣工式が行われた。
大手町地区には、既に丸の内熱供給が運営するプラントが合計8カ所設置されている。今回完成した、大手町パークビルのサブプラントは同地区内で9カ所目のプラントで、冷水を製造するシステムと、メインプラントから供給される蒸気を使う温水製造システムを持つ。大手町センターにあるメインプラントの他、3つのサブプラントと接続している。合計5つのプラントが連携し、温水や冷水を地域内の複数の建物で効率よく冷暖房に活用できるようにすることで全体のエネルギー効率を高める狙いだ(図2)。
冷熱源機器ではターボ冷凍機を3台、インバーターターボ冷凍機を2台、吸収式冷凍機を1台導入、温熱源機器ではスクリューチラー、水熱源ヒートポンプ、排ガス温水ボイラーを1台ずつと熱交換器を3台導入した。さらにこれらの機器の電力を補助するシステムとして、出力370kW(キロワット)のガスエンジン発電機を導入した(図3〜5)。
なお、プラントの建設における設計監理は三菱地所設計、施工・建築工事は竹中工務店、機械設備は新菱冷熱工業、電気設備は東光電気工事、衛生設備は斎久工業が担当した。
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