BELSのラベルには「設計一次エネルギー消費量」と「基準一次エネルギー消費量」を記載して、絶対値による省エネ性能を示すことも可能だ(図8)。表記する場合の単位はMJ/(m2・年)である。1MJ(メガジュール)は電力に換算すると0.28キロワット時に相当する。
BELSのラベルに表示する星の数も「設計一次エネルギー消費量」と「基準一次エネルギー消費量」で計算して決める。「設計一次エネルギー消費量」を「基準一次エネルギー消費量」で割った「BEI(Building Energy Index)」を指標にして、BEIが小さいほど星の数が多くなる(図9)。
最高の5つ星は「設計一次エネルギー消費量」が「基準一次エネルギー消費量」の半分以下でないと与えられない。省エネ基準に適合するのは2つ星以上だ。政府は新築のビルや住宅の省エネ基準適合率を2020年をめどに100%に高める方針を掲げている。
さらに2030年には新築の建築物の一次エネルギー消費量が平均でゼロ以下になることを目指す。一次エネルギー消費量がゼロ以下の建築物は「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)」あるいは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」と呼ばれる。再生可能エネルギーによる発電量を増やすことによって、実際のエネルギー消費量と相殺してゼロ以下に抑える。
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