奈良建設と関連会社のアグリ王は、2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)で、横浜市と協賛契約を締結した。水産養殖と水耕栽培を組み合わせた「閉鎖型アクアポニックスシステム」を展示し、建物の価値を高める新たなグリーンインフラを提案する。
神奈川県横浜市の奈良建設と関連会社のアグリ王は2026年8月25日、翌年に控える国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」で、横浜市と協賛契約を締結したと発表した。
横浜市が出展する「建物空間を活用した発信拠点」のエリアで、次世代の資源循環型農業の「閉鎖型アクアポニックスシステム」の展示物を貸与し、先進技術の体験を提供する。
アクアポニックスとは、水耕栽培と水産養殖を掛け合わせた仕組み。魚と微生物、植物それぞれの働きによって水や養分を循環させ、環境負荷を抑えながら食料を生産する。アグリ王が設立以来培ってきた閉鎖型植物工場のノウハウを応用し、2024年に独自のシステムとして開発した。園芸博では生態系が循環する仕組みを分かりやすく可視化し、持続可能な食料生産や資源利用の在り方を来場者へ広くアピールする。
総合建設業を本業とする奈良建設が、農業領域に進出する理由としては、独自システムを建物空間の「グリーンインフラ」として社会実装する狙いがある。商業施設やマンションなどの建築物にシステムを組み込むことで、施設への新たな来場機会の創出や入居者に対する癒やしの提供、さらには地域コミュニティー形成のきっかけ作りにつなげる。両社は単なるシステム提供にとどまらず、建物とシステムを一体化させた企画や設計から入り込み、不動産価値そのものを高める取り組みを進めている。
さらに、環境教育の教材としての活用も視野に入れる。東京都市大学 環境学部 教授 木下幸雄氏の研究室と共同で教育プログラムの開発に着手しており、博覧会の会期中にも子供向けの体験型イベントを開催する。社会インフラの整備や街づくりを担ってきた奈良建設は、建設業の枠を超えたサーキュラーエコノミーの推進を通じ、人と自然が調和する持続可能な未来社会の実現を力強くけん引していく指針を打ち出している。
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