ヒューマンリソシアは、建設技術者の重要な人材供給源となる大学などの新卒就職者の2024年動向を調査した。その結果、建設技術者への大学などの新卒就職者数は前年比で2.1%減少し、2年連続のマイナスとなった。
総合人材サービス会社で建設業向けの人材派遣/人材紹介/海外人材派遣サービスを展開するヒューマンリソシアは2025年6月9日、建設技術者の重要な人材供給源となる大学などの新卒就職者の動向について、最新の2024年実績をもとに分析し、レポートを公表した。
建設技術者への新卒での就職動向を調査したところ、2024年3月卒業の就職者数は2年連続で前年を割り込み、これまで増加傾向だった大学/専修学校卒の就職者も減少に転じた。
一方、大学卒の建設技術者就職者のうち、女性が占める割合は、過去10年間で最高値となる25.7%。工学部以外が占める比率も高まるなど、女性や文系の就職者が増えている。
建設業では厳しい人材不足が続いており、特に建設技術者は有効求人倍率が全職業計を大きく上回る5.57倍に上るなど、人材需給はひっ迫した状況が続いている。就業者は高齢化が進んでおり、定年などによる離職増が見込まれ、新卒での就職者が減少に転じたことは、将来の人材確保への懸念が高まる結果となった。
高等教育機関(大学院、大学、短大、高専、専修学校)を卒業し、建設技術者として就職した新卒者は、2024年は前年比で2.1%減と、2年連続で減少した(図表1)。これまで建設技術者の供給を支えてきた大学新卒の就職者が、前年比1.8%減となるなど、建設各社が新卒採用市場で苦戦していることが分かる。
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