ボルボの“GX”ホイールローダー日本上陸 90分充電で9時間稼働第7回 国際 建設・測量展(1/2 ページ)

ボルボ・グループ・ジャパンは、フル電動式の大型ホイールローダー「L120 Electric」を発売した。バケット容量は3.6立方メートルで、90分充電で約9時間稼働し、CO2排出量を大幅に低減しながら、ディーゼル駆動機に匹敵するパワーを備える。2025年9月までに国交省のGX建機認定も取得し、アスファルトやコンクリートのプラントなどでの導入を見込む。

» 2025年06月19日 19時25分 公開
[石原忍BUILT]

 ボルボ・グループ・ジャパンは、「第7回 国際 建設・測量展(CSPI-EXPO2025)」(会期:2025年6月18〜21日、幕張メッセ)で、バケット容量3.6立方メートルクラスの新型バッテリー駆動式ホイールローダー「L120 Electric(以下、L120)」の除幕式を執り行った。

90分のフル充電で最大9時間稼働する作業能力

バッテリー駆動式の大型ホイールローダー「L120 Electric」 バッテリー駆動式の大型ホイールローダー「L120 Electric」 写真は全て筆者撮影

 ボルボ・グループは、スウェーデンのヨーテボリに本社を置き、トラック、バス、船舶/産業用パワーユニット、ファイナンスサービスなど12のブランドを世界190カ国で展開している。そのうち建機分野でのブランドが「ボルボ建設機械(Volvo Construction Equipment:Volvo CE)」で、ボルボ・グループ・ジャパンはその日本法人となる。

「L120 Electric」の側面 「L120 Electric」の側面 

 展示会場には、来日したボルボ建設機械のアジア地域責任者を務めるトーマス・クタ(Tomas Kuta)氏、製品&リテールを担うラマラジャン R(Ramarajan R)氏が来場し、新機種のスペックと日本市場でのGX(グリーントランスフォーメーション)建機の展開についてプレゼンした。

 L120 Electricは、従来の同クラスのディーゼル駆動機に匹敵するパワーを備えながら、環境性能を大幅に向上させたフル電動のホイールローダー。90分のフル充電で最大9時間稼働するリチウムイオンバッテリーによる駆動で、ディーゼルよりも静音性に優れる。CO2削減量は年間の運転時間2000時間に対し、60トンに上る。低炭素と低騒音を強みに、全国で約400あるアスファルトプラントの他、コンクリートプラント、採石場、製鉄所、港湾工事、廃棄物処理/リサイクル施設などでの需要を見込む。

「L120 Electric」の特徴と想定される用途 「L120 Electric」の特徴と想定される用途 提供:ボルボ・グループ・ジャパン

 エンジン関連部品がないため、メンテナンスコストも30%削減する。運用コストを抑えながら稼働時間を増やすことで、生産性と収益性の向上に貢献する。

 販売は日本代理店の山崎マシーナリー(崎はたつさき)、レンタルは西尾レントオールを通じてそれぞれ提供する。

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