施工管理サービス「Buildee」や産廃処理のマニフェストを電子化する「e-reverse.com」を提供するリバスタ。直近では、技能者が入退場記録や安全講習会への参加などでPayPayで使えるポイントが受け取れる「ビルダーズポイント」、建設現場のCO2排出量を可視化する「TansoMiru」などもリリース。建設現場をデジタル化し、業務効率化や現場可視化を実現する対象範囲を拡充させている。
施工管理の効率化と建設現場の生産性向上を支援するリバスタは、「第9回 JAPAN BUILD TOKYO−建築の先端技術展−」(会期:2024年12月11〜13日、東京ビッグサイト)に出展。現場施工管理クラウドサービス「Buildee(ビルディー)」をはじめ、現在提供するほぼ全てのサービスをデモを交えて活用方法を提示した。
会場で特に目を惹いたのは、直近にリリースした「ビルダーズポイント」「GENBATON(ゲンバトン)」「TansoMiru(タンソミル)」の3つの新サービスだ。
2024年6月に提供を開始したビルダーズポイントは、建設技能者向けのポイントサービス。元請会社と現場で働く技能者との距離を縮め、働く意欲を高めることで、魅力的な現場環境の実現を目指す。
ブース担当者は「建設現場では入退場の認証、安全講習会の参加、CCUS(建設キャリアアップシステム)カードのタッチ、改善提案の提出など、日々多様なイベントが発生する。こうしたイベントとポイントを連携させ、日常生活の買い物などでポイントを使える仕組みを構築した。技能者が働きがいを持つことで、人手不足の解消にもつながる」と説明した。
元請会社は、ポイント付与の対象となるイベントを現場ごとで自由に設定できる。獲得したポイントは、PayPayアプリ上の「PayPayマネーライト」として受け取り、提携サービスや加盟店で使える。
GENBATONは、施工管理業務の標準化とノウハウ継承をワンパッケージで支援するサービス。大林組と協力して開発し、2024年10月にサービスを開始した。建設業界の人材不足が深刻化する中、経験の浅い社員でも効率的に成長できるツールとして、現在は「書類管理」「施工計画」「出来高/歩掛管理」で構成している。
書類管理は現場で作成する書類の計画から保管までをフロントローディングで円滑に進めるサービス。施工計画は、工種ごとの施工ノウハウを活用し、施工計画の立案や検討、フォローアップを支援。ブース担当者は「若手技能者が施工の各フェーズで必要な作業を確認しながら進めることで、ベテランの知識を継承できる」と解説する。
出来高/歩掛管理は、各現場から収集した出来高や歩掛の情報を蓄積し、類似現場での計画立案や管理に活用する機能だ。
また、2025年春のリリースを目指し、施工図管理の機能開発も進めている。ブース担当者は「今後もBuildeeなどの既存サービスと連携しながら、順次機能を拡充していく」と述べた。
TansoMiruは、建設現場のCO2排出量を算出するクラウドサービス。地球温暖化が深刻化する昨今、世界各国や国際機関ではさまざまな気候変動対策を進めている。その一つが、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)だ。日本でも2022年4月以降、プライム市場上場企業に対して気候関連財務情報の開示が実質義務化されており、今後はその対象が拡大することが予測される。
建設業界でも気候関連財務情報を開示する動きは進んでいる。ただ建設現場は、現場ごとに環境が異なり、建築物の種類や工事の種類も多岐にわたるため、CO2排出量の算定が難しかった。
こうした課題に対応するために、2024年4月にリリースした「TansoMiru管理」「TansoMiru産廃」「TansoMiru電力」の3つの機能から成るTansoMiruだ。電力データ管理協会を通じて取得した電力データ、リバスタの産業廃棄物処理の電子マニフェスト制度をWebで利用できるサービス「e-reverse.com(イーリバースドットコム)」、Buildeeのデータと連携し、電力使用や産業廃棄物処理に伴うCO2排出量を自動で集計する。
ブース担当者は「TansoMiruは、電子マニフェストサービスのe-reverse.comと、施工管理のBuildeeに次ぐ、リバスタの第3の柱となる」と話し、建設業界でも環境負荷の可視化と削減を普及させていく意気込みを語った。
既にCO2排出量の見える化するクラウドサービスを提供するアスエネと協業し、互いの強みを生かしながら建設業の標準的なCO2排出量算定や可視化の仕組みづくりに取り組んでいるという。
ブース奥のセンターの大きなスペースで展示されていたのは、Buildeeと連携した入退場管理機器やサイネージ機器などを提供する「BANKEN(バンケン)」シリーズ。今展では「BANKEN FACE」と「BANKENサイネージ」の2つのサービスを紹介した。
BANKEN FACEは、AI顔認証を搭載した入退場管理機器。ヘルメットやマスクを着用したままでも認証できる高い認証性能とNETIS登録機器であることが支持され、現場導入が広がっているという。ブースでは、ターンゲートの連動による入退場管理、同じくBANKEN FACEとタブレットを組み合わせた入坑/退坑や入退場の管理デモを披露した。
BANKENサイネージは、Buildeeに登録された作業予定やゲート予定、現場配置図などの情報を独自のコンテンツ作成システム(CMS)と連携し、自動的に取り込んで配信するサービスだ。
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