パナソニック エレクトリックワークス社は、系統の電力供給を可能にする配線ダクト「OSライン ダブル」対応のアタッチメントとユーザーがランプ部を交換できる小型LED照明をリリースした。
パナソニック エレクトリックワークス社は2024年9月20日、大阪府門真市の本社構内で配線ダクト事業の説明と新製品の配線ダクト対応アタッチメント3種とランプ交換型小型LED照明の発表を行った。
パナソニックの配線ダクト「OSライン ダブル」は、ダクト内の上下2系統での電源供給が可能な製品として2020年6月に発表した。それぞれの回路を独立させたことで、ダクトに装着した照明や機器に対して柔軟な電源供給を可能にしている。独立した2つの回線を個別にオン/オフ(あるいは調光)することで異なる照明環境を切り替えたり、スピーカーやナノイーX発生機といった機器と照明を個別に作動させたりできる。
今回発表となったのは、このダクトに対応した3種類のアタッチメントだ。発表された「照明用アダプター L型」は、これまではOSライン ダブルの下段回路だけに取り付けられた照明器具を上段回路にも設置でき、より柔軟な照明環境が手軽に実現できる。
ランプ交換型の小型LED照明は、ユーザーが手軽にランプ部を交換できる製品。設置する空間のノイズになりにくい小型設計とし、さらに工事資格のない一般ユーザーが手軽に交換できる仕様とした。電気工事士の人材不足や持続可能な社会への対応といった社会課題の解決にも役立つ。
パナソニックは、1960年代から配線ダクト製品の販売を始め、これまでに多くの製品ラインアップを発表してきた。配線ダクトはニッチな市場に向けた製品だが、国内におけるパナソニックSPTの売上高(2023年度)は20%を占める。
これまで配線ダクトは工場向けに商品開発と営業展開を行ってきた。しかし、昨今はターゲットの範囲をオフィス、店舗、住宅などに拡大し、製品の意匠性や空間の快適性を向上してきた。今回発表したOSライン ダブルのアタッチメントは、その背景を具現化したものといえる。
特にオフィスでは“自由な働き方”への関心が高まり、従業員の働きがいを高める多様性や可変性や快適性が求められており、機能性に富んだ電源システムが必要となった。
従来型のOSライン ダブルでは、照明機器を装着できるのはダクト下段の回路のみ。しかし、新しいアタッチメントで、照明機器でも上段や下段の2回路に照明を振り分け、スイッチによってオン/オフが選べるようになった。
OSライン ダブル対応のアダプターとして発表されたのは「照明用アダプター L型」「ベース照明用プラグ L型/S型」「ジョイナL」の3種。ベース照明用プラグ L型/S型は、配線ダクトに対してLEDベース照明(iDシリーズ)を装着でき、ジョイナLは配線ダクトの連結による照明配置を可能にする。いずれも新商品として2024年11月の発売が予定されている。
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