アルダグラムは、現場DXサービス「KANNA」に、通信制限がある環境でもアプリが使える「オフライン機能」を追加した。
アルダグラムが提供する現場DXサービス「KANNA(カンナ)」は、ネットワーク接続に制限がある環境でもKANNAのスマートフォンアプリが使える「オフライン機能」の提供を2024年6月26日に開始した。
新機能により、地下や山間地、工場などのネットワーク環境に制限がかかる場所をはじめ、災害で通信障害が発生した際などのオフライン環境でも、KANNAでの案件情報の閲覧やデジタル帳票への書き込みが可能となる。
KANNAは、プロジェクト管理アプリ「KANNAプロジェクト」と、ペーパーレス化を推進するデジタル帳票アプリ「KANNAレポート」の2つのサービスで構成している。今回提供するオフライン機能は、KANNA上にあらかじめダウンロードした案件情報を一覧表示し、詳細情報の閲覧が可能になります。さらに、オンライン環境で事前に作成した帳票に対して、オフラインで入力や編集ができるようになる。
国土交通省は、2016年度から「ICTの全面的な活用」などの施策を建設現場に導入して建設現場の生産性向上を図る「i-Construction」を推進。2024年4月には、建設現場での施工の自動化や省人化技術の導入に向けた対策をまとめた「i-Construction2.0」を策定した。
ICTの活用には、ネットワーク通信を必要とするサービスは少なくない。しかし、地下や山間部、厚いコンクリート壁があるビルや商業施設の建設現場など、ネットワーク接続に制限がある環境が多く存在する。これまでのKANNAは、ネットワークの接続が必要だったため、こうした環境では、スマートフォンアプリを利用することができなかった。特に、デジタル帳票アプリ「KANNAレポート」は、現場で直接入力するケースが多く、オフライン機能を提供することで、これまで以上に活用の場所が広がり、業務効率化が期待できる。
今回の機能は、AndroidとiOSのどちらにも対応し、既にKANNAを利用しているユーザーは無料で追加でき、新規利用でも申し込み不要で付帯される。
オフライン機能の主な活用工事は、山間地や離島、地下や高所などの行われる配送電鉄塔工事、太陽光発電設備工事、風力発電工事、トンネル工事。他にも、分厚いコンクリート壁に囲まれたオフィスビルや大型商業施設の建設現場、プラント工事など。また、通信機器の持ち込みを制限している製造工場や倉庫、災害で通信環境が停止してしまった場合も想定されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.