国土交通省は、道路構造物の点検に活用できる技術をまとめた「点検支援技術性能カタログ」に、新たに78技術を追加した。道路巡視の分野では、新たに区画線の摩耗、建築限界の超過、標識隠れの点検支援技術が加わった。
国土交通省は、道路構造物の点検に活用できる技術をまとめた「点検支援技術性能カタログ」に、橋梁(きょうりょう)、トンネル、土工、舗装、道路巡視を支援する78技術を2024年4月12日に追加したと発表し、掲載数は計321技術となった。道路巡視の分野では、従来掲載していたポットホール(道路上に開いた穴)を特定する技術に加え、2024年度から新たに、区画線の摩耗、建築限界の超過、標識隠れの点検支援技術を掲載した。
点検支援技術性能カタログは、国が定めた標準項目に対する性能値を開発者に求め、国管理施設などで技術を検証した結果をカタログ形式でまとめたもの。2022年度から橋梁とトンネル、2023年度からは舗装を含めた直轄国道の点検で、点検支援技術の活用を原則化している。
橋梁分野では、桁(けた)間に設置したロープ上を装置が移動しながら床版を撮影し、損傷箇所を把握する画像計測技術や、AEセンサーで床版内面の劣化箇所を可視化する非破壊検査技術、小型ボートを使用して水上から洗堀状況を把握する計測/モニタリング技術など、新たに34技術を追加した。
道路トンネル分野では、走行車両による撮影画像からひび割れなどを検出する技術や、点群データから変形の進行を把握する技術など15技術を追加。トンネル/橋梁共通の技術として、収集したデータを無線通信でクラウド上に保存する技術を追加した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.