セコムドローンXXのスペックをみると、飛行時間は従来機の最大10分から20分に延長。水平速度も時速10キロから時速36キロと3倍以上にスピードアップ。懸念点だった飛行距離は最大12キロで、耐風性能も平均毎秒10メートルまでに耐える機体設計となっている。通信はLTEを介し、映像とデータを飛行しながら転送できるようになり、これまでのようにWi-Fi環境の構築などの導入コストが抑えられるメリットがある。
最大の特長となっているAIは、可視カメラとLED照明、赤外線カメラの使い分けで昼夜を限定せずに、6万枚以上の画像を学習したAIが人や車を検知して、管理者に知らせる。追跡対象は人がPCにインストールするドローンの制御や運用を行うアプリ「管制卓」上で指定するが、その後はドローンが自動追跡する。旧モデルのように、地上のレーザーセンサーとの連携を必要としない。
飛行ルートは、セコムグループのパスコが提供する標高データ(DSM/DTM)を含む人工物や植栽など障害物も統合した3Dマップで、飛行可能領域を指定しておく。飛ぶ際はマップを参照して高度を設定し、経路間に障害物があれば、迂回経路を自動計算して目的地へ進む。仮に突風などで飛行禁止エリアに近づいても、自己位置とマップを比べ、離れるように自動で回避し、侵入してしまったら事前に設定した緊急着陸ポイントへ最短ルートで向かう機能が実装されている。
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