一歩先行く3D計測では、回転式レーザースキャナーを搭載したモータードライブトータルステーション「GTL-1200」と、スキャナー用フィールドソフトウェア「Collage Site」、クラウド型3D点群解析ソフトウェア「Collage Web」を組み合わせたソリューションを訴求した。
Collage Siteは計測現場でリアルタイムで点群を解析できるソフトウェア。通常は、取得した点群データは事務所に持ち帰り解析する。しかし、こうしたオペレーションでは、解析までに時間がかかるうえ、計測漏れが見つかれば、後日、再度現場に行って計測し直さなければいけなかった。「Collage Siteならば、現場ですぐに点群解析が完了し、計測漏れもその場で確認できるため、解析時間の短縮や手戻りの解消に貢献する」と一歩先行く3D計測コーナーの担当者は自信を示した。
Collage Webは、クラウド上にレーザースキャナーやドローンで取得した点群データをアップすることで、社内外とのデータ共有を支援するソフトウェアだ。クラウド上でデータの解析、確認、処理が完結するため、従来のように高性能PCを別途用意する必要はなく、3D点群データの活用が容易になる。
デジタル建築施工は、建築施工の負担を大幅に軽減する位置出しソリューションの座標抽出アプリ「楽座」、高精度位置出し機「楽位置」、ワンマン位置出し誘導アプリ「楽墨」を展示。また、2022年12月に東京ビッグサイトで開催された「第7回 ジャパンビルド−建築の先端技術展−」で参考出品していた鉄骨建入れアプリ「楽直」も展示。当時よりアップデートを加え、近日発売予定だという。
つながるICTのコーナーでは、スマホやタブレットをかざして、3Dデータを現場にARコンテンツとして配置するARソフト「Terrace AR」、近日販売予定のGNSS※受信機「HiPer CR」を展示。HiPer CRは、小型・軽量ながらもマルチGNSS機能を備え、現場の状況に応じて自動追尾トータルステーションとGNSS受信機とをワンタッチで切り替えるトプコンの「ハイブリット・サーベイ・システム」にも対応する注目の機種だ。
※ GNSS:Global Navigation Satellite System。米国のGPS、日本のQZSS(「みちびき」)、ヨーロッパのGalileoなどの衛星測位システムの総称
安心フルサポートのコーナーでは、トプコンが開催する社員教育プログラム「楽コン教師」、メンテナンスサービス「TOPCON TECHNICAL CENTER」をパネルで解説した。
全体として今展では、ハード面だけでなく、ソフト面でも建設DXをサポートするトプコンの戦略がうかがえるブース構成となっていた。
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