三井住友建設は、コンクリート打設時にARで締固め作業の定量的な管理を行う「ARコンクリート締固め管理システム」を開発した。
三井住友建設は2023年3月31日、コンクリート打設時にAR技術を活用して締固め作業の定量的な管理を行う「ARコンクリート締固め管理システム」を開発したと発表した。
高品質なコンクリート構造物を構築するためには、コンクリート全体をバイブレータで定めた時間で締固めることが必要となる。しかし、従来の締固めの管理は、バイブレータの挿入時に作業員と施工管理者が充填状況を目視で、コンクリート表面から判断するなど、人間の感覚に頼った定性的なものだった。
そこで、三井住友建設は締固め管理に必要な情報をARで見える化し、コンクリート全体の締固め範囲や時間を定量的に管理することで、コンクリート全体を確実に締固めできるARコンクリート締固め管理システムを開発。既に実現場で試験導入し、有効性を確認し、実用化にめどをつけた。
システムの特徴としては、現実には見えないコンクリート締固めに関する締固め範囲や締固め時間、締固め完了状況などの各種情報を現実空間に重ねて映し出せる点にある。3Dモデリング技術を活用することで、高さのレイヤーで色を変えて表現することが可能で、垂直方向の打ち重ねでの締固め管理も可能になる。また、ネットワークを介し、同時に複数のiPadで同じ締固め状況をリアルタイムで共有できるため、複数台で広範囲の締固め管理も実現する。
建設産業構造の大転換と現場BIM〜脇役たちからの挑戦状〜(3):【第3回】現場BIMの活用例 Vol.1 「設備配管工事で総合図をBIM化する意義とは何か?」
調査レポート:大学生1000人に「建設業界のイメージ」を野原HDが独自調査 志望学生は15.6%のみ、建設DXの存在感も薄い
メンテナンス・レジリエンス OSAKA 2022:古河電気工業が道路インフラの維持管理を効率化、3つのアプローチで道路付属物点検のDXを支援
都市DXフォーラム IN 九州:「天神ビッグバン」にみる都市DXの可能性【後編】―「PLATEAU」のポテンシャルやゲーム×3D都市モデルのユースケース
AR:ランディックスが住宅の3DCGをスマホでAR表示する新サービス
建設技術展2022近畿:建設業が抱える“技術承継”の悩みを解消するインフォマティクスのMR/ARソリューションCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
人気記事トップ10