新しい働き方・舟運を実現する延べ約55万m2の複合施設を東京・芝浦で開発、野村不動産再開発(2/4 ページ)

» 2022年07月12日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

浜松町ビルディングの高さと比較して約1.4倍

野村不動産 代表取締役社長 松尾大作氏 提供:野村不動産

 野村不動産の松尾氏は、「芝浦一丁目プロジェクトでは、東京ドームの敷地面積に相当する4.7ヘクタールの敷地に、ツインタワー(S棟とN棟)を建設する。S棟とN棟は、高さが約235メートルで、総延べ床面積は約55万平方メートルとなる。これは、浜松町ビルディングの高さと比較して約1.4倍で、建物規模と比べて3.5倍に相当する。設計は、世界的に有名な建築家の槇文彦氏が担当し、S棟の施工は清水建設が担っている」と話す。

 また、「今回のツインタワーは、ホテル、オフィス、住宅、商業施設、駐車場などで構成され、オフィスの貸室面積は23万8016.53平方メートルに達する。S棟の高層階に配置されるホテル“フェアモント東京”は、日本初進出となるラグジュアリーホテルブランド“フェアモント”の宿泊施設で、総客室数は219室となる。ツインタワーの低層階に位置する商業施設の延べ床面積は1万8181.82平方メートルを見込んでいる。N棟の高層階に設ける住宅は高級レジデンスとして開発する」とコメントした。

ツインタワーの用途構成 提供:野村不動産
基準階のオフィスのイメージ 提供:野村不動産

 具体的には、各オフィスは、サイズが100(幅)×80(奥行)メートルで、基準階の床面積は約5153平方メートルの広さがあり、入居企業の社員同士がコミュニケーションを取りやすく、回遊性も高い他、天井高は約3メートルとし、窓面の柱は約18メートル間隔で設け、空や海、街を見やすくして、開放感を演出する。さらに、S棟とN棟の地上28階には、入居する企業の社員専用スペースとしてスカイラウンジを備える。

芝浦一丁目プロジェクトにおけるオフィスの柱スパン約18メートル(上)と通常のオフィスの柱スパン7.2メートル(下) 提供:野村不動産
スカイラウンジのイメージ 提供:野村不動産

 フェアモント東京は、欧州最大手のホテルグループであるアコーが保有するフェアモンの施設で、開業は2025年度を予定している。施設内には、3つのレストランとバーやスパ、フィットネスセンター、プール、バンケット、カンファレンス、チャペルを完備し、インテリアデザインにはオーストラリアに本社を構えるBAR Studioを起用している。

「フェアモント東京」のテラスのイメージ 提供:野村不動産

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