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» 2019年12月18日 06時00分 公開

スマート化/リノベ:三井不動産が注力する“リファイニング建築”、老朽化不動産の建築的/事業的再生を目指す (1/2)

三井不動産は、青木茂建築工房のリファイニング建築を活用し、建築的な再生に加え、三井不動産グループが保持している不動産全般のノウハウで事業的な再生も図り、老朽化不動産の抱える課題をクリアにする新規事業を展開している。

[BUILT]

 三井不動産は、業務提携している青木茂建築工房の「リファイニング建築」を活用した「老朽化不動産再生コンサルティングサービス」に注力している。旧耐震基準の建物を解体することなく、新築と同じように再生し、現行基準を満たさない建物の耐震改修という社会課題の解決を目指す。

老朽化不動産の抱える課題をクリアに

2017年に再生した第1号案件の「アンソレイユ氷川台」の外観 出典:三井不動産
「アンソレイユ氷川台」のエントランス 出典:三井不動産

 総務省の調査によると、全国の住宅総数5210万戸のうち、17%に相当する900万戸で耐震性に問題があるとされている。一方で国土交通省は2019年1月に、首都直下地震対策計画第2版を発表し、耐震性に問題のある建築物などの耐震改修を促し、老朽化不動産の対策は急務となっている。

 老朽化不動産には、建築的な問題と、事業的な問題が存在する。建築的な問題としては、ブレースを使用した耐震補強では、賃貸物件で募集をかける上でネックとなり、建築当初の検査済書が無い物件では、行政協議上で大きな支障が生じることがある。事業的な側面では、耐震補強だけしても資金回収ができず、法定耐用年数を超えた建物は事業費の長期借入ができない。建て替えをするにしても、建築費が高騰しているため難しいなどのハードルがある。

リフォーム リノベーション リファイニング建築
耐震補強 ×
検査済証の取得 × ×
長期借入 × ×
リフォーム・リノベーションとの違い

 青木茂建築工房を主宰する青木茂氏が提唱しているリファイニング建築とは、リフォームやリノベーションと異なり、建物自体の耐震性や耐用年数を大幅に向上させつつ、用途変更や大胆な意匠転換などにより、新築同等によみがえらせる建築再生手法。

 老朽化不動産再生コンサルティングサービスでは、このリファイニング建築による建築面での再生に加え、三井不動産グループが行う不動産全般のコンサルティング、商品企画、賃貸管理運営を行い事業的な再生も融合させることで、老朽化不動産の問題を是正することを目指している。

「老朽化不動産再生コンサルティングサービス」の概要 出典:三井不動産
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