技研製作所は、東京都中央区晴海で行われている朝潮運河内部護岸の耐震対策工事において、海外工事案件関係者を対象とした現場見学会を開催。国際協力機構(JICA)を始めとする海外工事案件関係者80人が参加した。
技研製作所は2019年8月、東京都中央区晴海で行われている朝潮運河内部護岸の耐震対策工事において、国際協力機構(JICA)をはじめ、発注者、建設コンサルタント、ゼネコンなど80人名が参加する現場見学会を開催した。
見学会では、同社が開発したジャイロプレス工法による鋼管杭施工が公開された。ジャイロプレス工法は、既存の地中障害物を撤去することなく、切削爪の付いた鋼管杭を回転切削圧入する工法。国内各所の海岸や河川堤防の補強工事、道路擁壁・橋脚・港湾施設の耐震化工事、山間部の地すべり対策工事などに採用されている。国外ではセネガルにおける日本政府のODA事業で初採用され、本年7月から工事が進行している。
周辺環境への影響を最小限に抑えつつ、構造物の機能強化をスピーディーに図れるのがジャイロプレス工法の大きな特長で、見学会の現場となった朝潮運河内部護岸の耐震対策工事でも、施工スペースが狭い上に、一般住宅などが隣接していることから同工法が採用された。
見学会参加者からは、「工程がシンプルで工事が早い」「排土がほとんどない」といった感想のほか、「適用可能な杭径や杭長は?」「空頭制限下での最小クリアランスは?」など施工内容に関する具体的な質問が活発に寄せられるなど、本工法に対する関心の高さがうかがえた。同社では、今後も現場見学会を開き関係者の理解をより深めることで、海外案件での工法の採用拡大を図っていきたいとしている。
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