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» 2019年08月29日 10時15分 公開

山岳トンネル工事:飛島建設がIoT開発基盤を構築、初弾で入坑管理と建機接触防止システムを実用化 (1/3)

飛島建設とマック、エム・シー・エスは、山岳トンネル工事向けのIoTプラットフォーム「IoT-Smart-CIP」を開発した。これにより、IoTのシステム開発がスピードアップし、これまで複数のシステムで管理されていたバラバラな情報が統合的に分析可能となるため、より合理的な現場管理やビッグデータ化に伴うAI技術を活用した生産性向上が見込める。

[石原忍,BUILT]

 飛島建設と土木工事向け各種システム開発を行うマック、トンネル工事の建設機械レンタル会社エム・シー・エスは、各種自動管理システム開発の迅速化と、システム間で情報連携を円滑化する山岳トンネル工事向けのIoTプラットフォーム「IoT-Smart-CIP(Construction Information Platform)」を開発した。既に、プラットフォームに基づく初弾として、山岳トンネル工事の入坑管理システムと、作業員が建設機械に接近するのを警告するシステムを実用化している。

山岳トンネル工事を対象としたIoTの開発基盤

 飛島建設は、策定した中期5カ年計画(2019〜2023)で、デジタルテクノロジーを駆使し、会社全体のビジネスプロセスを再構築するためにDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を掲げている。

 IoT-Smart-CIPは、人・機械・環境の情報を容易に取得し、安全性や生産性の向上を目的とした各種自動管理システムの開発スピードを迅速化させ、システム間における情報連携の円滑化を実現するIoTの開発基盤と位置付けている。

 プラットフォーム自体は、センサー部のIoTゲートウェイとサービス部のサーバで構成。IoTゲートウェイには、機械が出力する信号や人または機械に装備させたデバイスの信号を計測するセンサーとしての機能と、集めた情報をサーバに送信する役割がある。

 サーバでは、IoTゲートウェイから送られたデータを集約し、各種管理のためにデータ分析され、インターネットを介して遠隔で確認することができる。サーバの種類は、処理用のローカルサーバとデータバックアップ用のクラウドサーバの2タイプを用意し、通信環境の悪い山岳トンネル工事では、ストレス無く処理できるようにローカルサーバ上でデータ処理を行う。

IoT-Smart-CIPの構成 提供:飛島建設

 IoT-Smart-CIPをベースにした最初の開発となった「入坑管理システム」「建設機械接近警告システム」は、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が発注者の「北海道新幹線ニセコトンネル他工事」に適用された。同工事は、北海道虻田郡ニセコ町での北海道新幹線のトンネル(延長2270メートル)と路盤(延長121メートル)の工事から成る。

ニセコトンネル他工事の全景 提供:飛島建設
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