階段で500キロの建材を運ぶバッテリートラック、人工不足や事故リスクを解消メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2019

建設用の振動応用技術機械を製造・販売しているエクセンは、建設現場の資材運搬や重量物の移動で省力化をもたらすバッテリートラックの販売に注力している。バッテリートラックを導入することで、運搬時のケガや事故の危険性は無くなり、省人化ももたらされる。

» 2019年08月20日 06時03分 公開
[石原忍BUILT]

 エクセンは、「メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2019」(会期:2019年7月24〜26日、東京ビッグサイト)で、バッテリー式運搬台車「TTシリーズ」のデモンストレーションを行った。

排ガスが発生しないバッテリー駆動

 エクセンのTTシリーズは、排ガスが発生しないため換気が不十分な屋内でも使用できるバッテリー駆動方式を採用した運搬台車。屋内の建築現場をはじめ、地下鉄工事、大型プラント保守、大型施設への重量物持ち込み、エレベーター改修工事でのモーター運搬など、さまざまな現場での利用が見込まれる。最近では、外部の運搬業者の立ち入りを禁じる現場で導入されるケースもあるという。

主力モデル「TT-64HS」の階段昇降デモ。500キロ近い荷物を運ぶ
鉄道工事での導入例

 TTシリーズのラインアップは4種類で、小型の「TT-47」(トラック部寸法:1207×762×364ミリ)、標準の「TT-66」(同1651×762×349ミリ)と、TT-66と同サイズながら平地での最高移動速度が毎分50メートルのスピードタイプ「TT-64HS」、大型の「TT-72CHS」(同1835×764×549ミリ)。

 全モデル共通して積載重量は平地では1トンで、斜面や階段は500キロまで。足回りには2本のゴムクローラーを装着し、階段に多い40度の傾斜でも上れる。超信地旋回方式によって、階段の踊り場など狭い範囲で旋回もできるため、スペースが限定される狭い地下鉄工事やビル改修工事での建設資材運搬に適する。

 稼働時間は、1回の充電で最大90分(TT-66HS)。本体側面には、バッテリーの残量を表示するインジケーター、電圧計、運転時間の累計を表示するアワーメーターを標準装備している。操作方法は、有線式だけではなく、無線リモコンにも対応する。

小型の「TT-47」。側面にインジケーター、電圧計、アワーメーター、走行ブザーボタン、非常停止ボタンを装備
無線リモコン

 エクセンでは、重量鳶を増やしたいが人件費で二の足を踏む現場や社員の業務量を減らして配置転換を検討しているケースなどで、省人化/省力化につながるため有効とPRする。

 また、アタッチメントを廃棄物コンテナやキャビネット運搬タイプなどに付け替えれば、重量物の運搬だけに限らず、解体がらや自販機運搬など、活躍の場を広げることもできるとしている。

キャビネット運搬タイプのアタッチメント装着イメージ

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