マンホールをIoT計測しAIで異常検知など、下水道新技術9件を国交省が研究対象に採択(2/3 ページ)

» 2019年05月17日 06時24分 公開
[谷川整BUILT]

日本水工設計ら7者がAIで浸入水発生箇所を検出

 日本水工設計、ペンタフ、ワイケー技研、シュア・テクノ・ソリューション、ベクトル総研、埼玉県さいたま市、神奈川県藤沢市の7者は、水位計と光ファイバー下水温度計測システムに、AIを組み合せた雨天時浸入水調査技術の実用化に関する実証事業」をテーマとする。さいたま市、藤沢市の2市内で、AIを活用した水位計による浸入水発生箇所の絞り込み技術や光ファイバー温度分布計測システム(ラインスクリーニング)でのスパン単位以下での浸入水が発生する箇所の検出技術を実証する。

水位計と光ファイバー温度分布計測システムにAIを組合せた雨天時浸入水調査技術の実用化に関する実証事業 出典:国土交通省

 建設技術研究所、産業技術総合研究所、福島県郡山市、茨城県つくば市、愛知県名古屋市、兵庫県神戸市、熊本県熊本市の7者は、AIによる音響データを用いた雨天時浸入水検知技術の実用化に関する実証を展開。郡山市、つくば市、名古屋市、神戸市、熊本市の5市が実験の場となる。雨天時浸入水の調査について、広域的な多点観測と迅速な異常検知を目的としたAI音響解析技術の確立を目指す。AI異常検知の適用範囲、調査手法の事業性・効率性、AI解析の信頼性、妥当性を実証する。

AIによる音響データを用いた雨天時浸入水検知技術の実用化に関する実証事業 出典:国土交通省

 B-DASHのFS調査には1件が選ばれた。大同特殊鋼、宮城県気仙沼市、中央大学の3社が、汚泥の高付加価値化と省エネ・創エネを融合させた事業採算性の高い炭化システムに関する調査を行う。下水汚泥の付加価値を高める炭化処理技術をパイロット試験で確立。省エネ・創エネなどを組み合わせた炭化システムの事業採算性を調査する。

汚泥の高付加価値化と省エネ・創エネを組み合わせた事業採算性の高い炭化システムに関する調査事業 出典:国土交通省

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