VR/ARが描くモノづくりのミライ 特集
特集
» 2016年11月10日 06時00分 公開

建設×VR:いまさら聞けないVRの基礎ーー2D/3Dとの関係性 (3/4)

[町田聡 最先端表現技術利用推進協会 会長,BUILT]

VRコンテンツと利用者ガイドラインの必要性

 それでは、HMDが指定する年齢制限を守ればVRは安全なのでしょうか? どうやら現時点ではそう思っている方が大半といわざるを得ません。なぜなら、最近VRに関心を持ち始めた方は3D映像に関する知見がなく、前述の通り「3D映像とVRは別もの」と思っているからです。となると、ハードウエアとしてのHMDガイドラインだけでは不十分ということになります。

 つまり、HMDで見るコンテンツとそれを視聴するときの姿勢(状況)なども合わせて考える必要があるからです。例えば、現在の「13歳未満は使用しないでください」だけを考えれば「20才の人はHMDを使用したVRを見ても安全である」ということになりますが、実際は両眼視差が不適切なコンテンツを見せられたら誰でも気持ち悪く、時には頭痛やめまい、平衡感覚がおかしくなるなどの症状が出てきます(これは3D映画や3Dテレビも同じです)。HMDのガイドラインに捕らわれると、コンテンツと視聴環境におけるガイドラインがおろそかになりかねません。特にHMDの場合は頭の動きに映像がついてくるのでコンテンツと視聴環境が一体となったガイドラインが必要となります。

 ここでVRやHMDを利用した際の臨場感と、それのレベルに伴うガイドラインの全体像を考えてみましょう(図3)。

図3 臨場感とガイドラインの関係

 このように臨場感が高いところにある表現技術は、臨場感が低い表現技術の要素を含んでいることが分かります。ですのでHMDを使用したVR表現であっても、2D映像や3D映像の知見を踏襲する必要があるのです。

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