日立が木造データセンター発売、地域産材でCO2削減ち短工期を両立:DC市場動向

日立製作所は、木造のコンテナ型データセンター「フレキシブルデザインコンテナ(木造型)」の販売を開始した。地域産木材の活用で景観に配慮しつつ、従来品と同等の信頼性を継承しつつ、CO2削減と炭素固定の高い環境価値を実現する。

» 2026年10月16日 12時00分 公開
[BUILT]

 日立製作所(以下、日立)は2026年10月14日、データセンターの地方分散化やエッジコンピューティング需要の拡大を受け、木造のデータセンター「フレキシブルデザインコンテナ(木造型)」を発売した。2012年から販売している鉄骨造のコンテナ型データセンターと同等水準の信頼性を備えつつ、外観含めて主要構造部に木材を活用し、周辺の景観と調和が図れる。

従来のコンテナ型DCと同等の信頼性で、地域材活用で環境負荷も低減

 近年、AIやクラウドサービスの普及に伴い、データセンター需要が急増。東京圏や大阪圏に集中する拠点を地方へ分散配置する動きが進む中で、短工期で段階的な拡張が可能なコンテナ型のデータセンターが注目されている。

 一方、生活圏の近くに建設する際の周辺環境との調和、社会受容性の向上、さらには建設時のCO2排出量を含む環境負荷の低減は、依然としてデータセンター建設を取り巻く課題となっている。

 日立の木造型コンテナは、木質外装や緑化を組み合わせ、工場や公共施設、通信拠点の隣接地などでも、地域の景観や街並みに調和する外観設計を可能にする。国産材や地域産材を活用できるため、木材輸送に伴う環境負荷を抑えながら、地域産業の活性化や森林の健全な循環にも貢献する。

木造のデータセンター「フレキシブルデザインコンテナ(木造型)」 木造のデータセンター「フレキシブルデザインコンテナ(木造型)」 出典:日立製作所プレスリリース

 主要構造部を木造とすることで、延べ床面積約120平方メートル(ITロード500キロワット程度)のモデルでは、鉄骨やコンクリートの削減によるCO2排出抑制(約10トン)と、木材の炭素固定(約10トン)を合わせ、建設時に約20トン規模の環境価値を創出する。木材は軽量で加工しやすいため、輸送や現場加工が容易で、パネル化などのプレファブ工法とも親和性が高く、工期短縮を含め、現場施工の大幅な削減にもつながる。

 木造ながら、従来の鉄骨造と同等水準の構造性能、セキュリティ性能、耐久性能を確保している。耐震性能は、建物の重要度に応じた耐震安全性I類からIII類まで柔軟に対応し、強風や積雪を想定した設計も可能だ。ガス消火区画や侵入対策などのセキュリティ機能を完備し、防腐/防蟻対策や耐候性の高い外装を施すことで、30年以上の使用を見越した耐久性が実現する。

 今後は、顧客の要件や地域特性に応じた提案を進め、データセンターのインフラ統合運用ソリューション「HMAX Data Center」と組み合わせて、地域と調和する高度なデジタルインフラを実現していく。

日立のコンテナ型データセンターのランアップ 日立のコンテナ型データセンターのランアップ 出典:日立製作所 Webサイト

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