センコーと積水ハウスは、積水ハウスの住宅オーナーから買い取った太陽光発電の余剰電力を、住宅部材を配送するEVトラックの充電に活用する取り組みを開始した。積水ハウスの関東工場を拠点とし、物流を含むサプライチェーン全体の脱炭素化を目指す。
センコーと積水ハウスは2026年10月1日、積水ハウスの住宅オーナーから調達した再生可能エネルギーを、センコーが住宅部材の配送に使用するEVトラックの充電に活用する取り組みを共同で開始したと発表した。茨城県古河市の積水ハウス関東工場を拠点とし、2026年6月から運用を始めている。
脱炭素社会の実現に向け、物流分野で二酸化炭素排出量の削減が課題となる中、貨物輸送では車両のEV化に加え、使用する電力の再生可能エネルギーへの転換が求められている。
両社は2023年9月、積水ハウス向けの住宅部材配送に平ボディー中型クラスのEVトラック「eCanter」を2台導入し、物流の脱炭素化を進めてきた。
今回の取り組みは、車両のEV化にとどまらず、エネルギー源にも再エネを活用することで、輸送に伴う二酸化炭素排出量をさらに削減する狙いだ。
活用する電力は、「積水ハウスオーナーでんき」を通じて調達する。固定価格買取制度(FIT)の買取期間が満了した住宅オーナーの太陽光発電による余剰電力を、業界最高水準となる1キロワット時あたり11円で買い取る仕組みだ。
調達した電力はこれまで積水ハウスの事業所や工場で利用してきたが、物流へ活用するのは今回が初めて。センコー茨城車輛センター内に設置した充電設備を利用し、住宅の建築現場などへ資材を運ぶEVトラックへ電力を供給する。
住宅で生み出された再エネを次の住まいづくりを支える物流に転用することで、オーナーと積水ハウス、センコーが連携した再エネの循環モデルを構築した。
両社は今後、関東工場での運用状況や二酸化炭素排出量の削減効果を検証しながら、他の工場への展開も検討し、バリューチェーン全体を通じた脱炭素化を目指す。
住宅メーカー3社と物流会社が協業、共同輸送でトラック2160台分削減へ
賃貸住宅で住戸ごとに接続できるEV充電設備を全国展開、積水ハウス
【独占取材】1棟ごとに建材が異なる“邸別生産”で、積水ハウスがAIを自社構築した真意
ZEH累積棟数で世界No.1、“植栽もスゴイ”【積水ハウス】が考える住宅の「環境戦略」
家が誰かの家に生まれ変わる「循環する家」実現へ、積水ハウスが2050年までの達成目指す
万博「日本政府館」の建材を全国各地で再利用 積水ハウスと東大の「旅するCLT」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
人気記事トップ10