船場は、米Autodeskと、共通データ環境(CDE)の構築と業務プロセス改革を目的とした戦略的提携に関する覚書(MOU)を締結した。
ディスプレイ業大手の船場は2025年8月27日、米Autodesk(オートデスク)と、共通データ環境(CDE)の構築と業務プロセス改革を目的とした戦略的提携に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。
船場は「Autodesk Construction Cloud(ACC)」を基盤とした全社共通のCDE構築とBIM活用推進を図る。また、社内向けBIM教育プログラムをAutodeskと連携し外部展開を図り、業界全体のBIM普及と人材育成を支援する。
今回のMOUでは、全社CDEの構築による業務プロセスの変革、ACC活用拡大による協力パートナーとの連携強化、内装ディスプレイ業界でのBIM活用促進に向けた教育コンテンツの展開という3領域の重点領域を定めた。
船場は現在、ACCを基盤とした全社共通のデジタルプラットフォームの構築を進めている。今後はACCを全社CDEとして社内標準化し、船場のITエコシステムと情報の一元管理を強化することで、設計/施工業務におけるプロジェクト推進プロセスの変革を促すとともに、IT基盤システムとのAPI連携を進め、情報マネジメントの高度化と新たなデータ活用の可能性を広げていく。
また、「Autodesk BIM Collaborate Pro」を活用したクラウドワークシェアリングによる共同設計の実施や、「Autodesk Build」により、設計・施工プロセスでのコミュニケーションやプロジェクト管理を効率化させ、社内外のプロジェクト関係者との連携強化に生かす。さらに、業界パートナーがRevitやACCを利用し、円滑にコラボレーションできる環境を整備。船場が社内向けに構築してきた教育コンテンツを社外向けに提供する。
船場は2019年に「BIM推進室」を設立して以降、「Autodesk Revit」を中心にBIM人材の育成やトレーニング基盤の整備、ビジュアライゼーションの活用などを進めてきた。中期経営計画2024では経営目標に「BIMを設計業務のメインツールとして標準化」することを掲げ、2024年時点で設計職の76%がRevitの基本技術を習得し、約180件のプロジェクトでBIM化するなど、社内文化としてBIM定着を図っている。
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