屋外で働く人の熱中症対策に役立つのはXshelterだけではない。冷暖房服にも新モデルが加わった。
製品の特徴は、冷却/温熱プレートの数が、従来品の3カ所から5カ所に増加したことだ。配置は正面2カ所、背中3カ所で、背中上部に当たるプレートは特に大型となっている。プレートの増設にもかかわらず、製品の重さは従来品と大きく変わっていない。その理由が、バッテリーの小型化にある。容量は従来モデルと同様の2万mAhだが、サイズは小さく、軽量化されている。
肝心の冷却性能だが、プレートの最低温度はマイナス3度。最高でマイナス28度の瞬間冷却が可能だ。会場内で稼働していたプレートの表面には、結露が生じているのも確認できた。
新たな冷暖房服の価格は1万9800円(税込み)で、従来品と同じだ。従来品は発売された2023年に3万台、2024年には5万台が完売しており、新モデルでも高い需要を見込んでいる。
土屋氏はワークマンの使命として「作業者の労働寿命の延長」を掲げている。これを実現するため、社内に「快適ワーク研究所」を設立。R&D投資を強化し、製品開発を続けてきた。今回発表した製品もその成果である。
土屋氏によれば「日本の建築技能労働者が引退する最大の理由は暑さで、2番目が腰痛だ」という。今回は暑さを乗り切るための製品が登場したが、ワークマンでは腰痛を抱える人をサポートするベルト付きズボンも展開している。
2025年の夏も酷暑になることが予測されている。ワークマンは価格を抑えた新製品で需要の取り込みを図る考えだ。
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