鹿島建設、サッポロ不動産開発、スミノエ、リファインバースグループの4社は、恵比寿ガーデンプレイスのオフィスリニューアル工事で発生するタイルカーペットを水平リサイクルする体制を構築した。2023年度は約29トンを回収、再資源化し、約20トンのバージン素材使用削減につながった。
鹿島建設は2024年10月23日、サッポロ不動産開発、スミノエ、リファインバースグループと共同で、恵比寿ガーデンプレイスのオフィスリニューアル工事で発生するタイルカーペットを水平リサイクルする体制を構築したと発表した。
2023年6月から取り組みを開始し、2023年度は約29トン(床面積6666平方メートル相当)の廃タイルカーペットを回収/再素材化して、再生タイルカーペットを製造。タイルカーペット製造に必要な約20トンのバージン素材使用削減につながった。
鹿島建設は、廃タイルカーペットの分別回収を行うとともに、リサイクル工場に直送する仕組みづくりを進めている。
タイルカーペットは繊維層と樹脂層の2層構造で、再資源化が難しいことから、多くが廃タイルカーペットとしてそのまま埋立処分されている。今回の水平リサイクルは、この埋立処分量削減を目的としたもの。
取り組みのスキームとしては、まず、タイルカーペットの交換作業で発生した廃タイルカーペットを他の建設廃棄物と混ざらないよう専用台車を用いて回収する。その後、千葉県八千代市にあるリファインバースグループのリファインバース千葉工場に直接搬入して、再利用する廃タイルカーペットのみを選別。リファインバースグループの独自技術を活用し、再生タイルカーペットから原料の一部となる塩ビ再生素材「リファインパウダー」を製造し、スミノエがパウダーを使用して、再生タイルカーペット「ECOS(エコス)」を企画/販売する。
4社は今後、恵比寿ガーデンプレイスでの水平リサイクルを継続するとともに、サッポロ不動産開発が所有/管理する他のビルのオフィスリニューアル工事にも展開していく方針だ。
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