国土交通省と総務省は、公共工事における入札契約適正化の取り組み状況を公表した。週休2日制工事を導入する団体は増加傾向にあるが、市区町村では、工期設定の際に休日を考慮している団体は約6割、週休2日または週休2日交替制のいずれかを実施する団体は2割程度にとどまるなど、取り組みに遅れが見られた。
国土交通省と総務省は2023年12月26日、公共工事における入札契約適正化の取り組み状況を公表した。工期設定の際に、週休2日の確保や祝日などの休日を考慮している団体は、国や特殊法人など、都道府県、政令指定都市では100%となったが、市区町村では6割程度にとどまっていることが明らかになった。
工期の設定に当たって、週休2日、祝日や夏季休暇、年末年始などの休日を考慮している団体は、前回(2022年度)調査同様100%を達成した政令指定都市に加え、国(2022年度調査73.7%)、特殊法人など(同92.6%)、都道府県(同97.9%)でも100%を実現した。市区町村は前回調査(同48.1%)から進展は見られたものの、56.5%にとどまった。
現場閉所による週休2日制や、現場は閉所せず管理者と作業員の休日を確保する週休2日交替制モデルの導入も進んでいる。週休2日または週休2日交替制のいずれかを実施する団体は、都道府県と政令指定都市では前回調査に続き100%、国では47.4%(2022年度調査36.8%)と約半数となった。一方、特殊法人などは24%(同18.2%)、市区町村は22%(同14.2%)で、いずれも3割未満となった。
また、一部の市区町村では、2024年4月に適用される罰則付きの時間外労働上限規制に対する理解や取り組みに遅れがあったとした。
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