天井照明でLED照明を使うことが当たり前になりつつある。しかし、近年は従来型のLED照明ではカバーできない大空間で高気密の住宅が増えている。そうした課題を解決できる製品として、パナソニックのLED照明「LEDフラットランプ」が注目を集めている。
天井照明の分野では従来の蛍光灯に代わり、省エネや長寿命化の観点からLED照明が主流となっている。しかし、住宅事情の変化に伴って従来型のLED照明では解消できない課題が顕在化している。
近年の住環境はリビングとダイニングをつなげる広がりのある大空間の需要が増加していたり、リモートワークやオンライン学習などが浸透したりと大きな変化が生じている。そのため、さまざまな空間や日常のシーンに合わせた照明環境が求められている。
また、省エネ指向の高まりで、エアコンやストーブなどの効率性を向上させるため、気密性の高い住宅が増えている。高気密住宅は、通常の住宅と違って照明を設置する天井裏に断熱材があり、対応できる照明の種類は限られてくる。
従来のLED照明は、主に一般的なLED電球とLED一体型の2種類がある。LED電球の場合は、住人自身で付け替えられるため、自身の利用シーンに合わせた照明を選べる。一方で、高気密住宅には対応不可(パナソニック製の場合)で、利用可能な住居は限られてしまう。
LED一体型は、天井に埋め込むダウンライトにあらかじめ電球と照明器具を一体化したもので、高気密住宅にも対応する。しかし、電球が切れてしまうと照明器具ごと交換する必要があるため、電気工事士の資格が必要となる。外注すれば工事費が生じ、メンテナンスには手間や費用がかかってしまう。
また、照明器具は簡単に交換することが難しいため、住人は家を建ててから課題が見つかって後悔するケースが目立つ。
そうしたそれぞれのLED照明の課題を解消できるとして、近年注目を集めているのがパナソニック エレクトリックワークス社の「LEDフラットランプ」だ。
LEDフラットランプはGX53口金を採用し、従来の電球よりも薄型のLED照明。天井懐(てんじょうふところ)が狭い場所にも設置可能なため、高気密住宅にも取り付けられる。電球と同じように、ランプを照明器具にはめて回すだけなので、住人自身でも交換できる。
ここ最近の照明市場では、ライフスタイルや設置場所に合わせて柔軟に使えることに対するニーズも高まっている。誰でも簡単に交換できるメリットを生かして集合住宅やホテルなど、照明が切れた場合にすぐに対応が求められる場所で活用の領域が広がっている。
なかでもパナソニック エレクトリックワークス社は、LEDフラットランプ対応器具の開発に力を入れている。屋内用と屋外用それぞれで商品を開発し、業界トップクラスのバリエーションをそろえている。
同社は2023年4月に門真市本社構内で開催したLEDフラットランプ体験会では、ライティング事業部 ライフスタイルライティングBU住空間商品企画課の藤巻陽介氏は、「LEDフラットランプは住宅市場だけでなく、非住宅分野などに広がり、手応えを感じている。これまでのLED照明が持つ課題をなくした進化版として、広がって欲しいと考えている」と語る。
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