戸田建設と日本モウルド工業は、建物の内装仕上げに使用できる古紙を原材料とした不燃認定取得の天井材を開発した。
戸田建設と日本モウルド工業は2023年3月15日、古紙を原材料としたパルプモールド材に改良を加え、国土交通大臣より不燃材料の認定(認定番号:NM-5548)を取得したと公表した。不燃材の認定取得により、建物の内装仕上げに使用することが可能となるため、環境負荷の小さいエコ素材として、天井材などさまざまな部位への活用が期待できる。
持続可能な社会の実現に向け、化石燃料を原料としたプラスチック製建材の削減とともに、再生可能な材料の活用が求められている。古紙を原材料とし、梱包材などで使用されるパルプモールド材は使用後も再利用可能な点で、環境負荷の小さいエコ素材とされるが、可燃性が高く、内装材として使用するには難しかった。そこで、戸田建設ではパルプモールド材を不燃材料とする開発を進めてきた。
今回、不燃認定を受けた建材は、原材料の古紙に添加材を配合し、難燃処理を施すことで、パルプモールド材を不燃化している。化石燃料由来の材料使用を削減しているため、環境配慮型の建材で、軽量かつ重ねることも可能なため、運搬時に排出されるCO2を抑えられる。
意匠性は、型材を使用して成形するので、自由な形状に施工できる。吸音性でも、凹凸の大きい形状としているため、高い吸音性能を発揮する。
今後の展開は、現在建設中の新社屋「TODA BUILDING」への適用を皮切りに、さまざまな物件で活用を進めていく。
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