TOTOは、スーパーコンピュータ「富岳」を利用し、住宅設備機器を対象に微細気泡と飛沫を含む気液二相流シミュレーションの研究を進めている。
TOTOは、スーパーコンピュータ「富岳」を利用して実施した「微細気泡および飛沫を含む気液二相流シミュレーションの住宅設備機器適用」研究が、「HPCI利用研究課題優秀成果賞」を受賞したと発表した。
HPCIは革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラの略で、国内の大学や研究機関のスーパーコンピュータ、ストレージを高速ネットワークで結んだ共用計算環境基盤を意味する。
TOTOでは水まわり商品への開発に活用することを目的に、2000年から水と空気が混在する流体シミュレーションソフトウェアの独自開発を開始。2010年代半ばからは衛生陶器の商品開発に活用を始めている。
今回受賞した研究では、衛生陶器以外の水まわり商品の開発に高精度流体シミュレーションを適用。TOTOの独自ソフトをHPCIの計算資源として中核を成している富岳に最適化するなどして、衛生陶器を大きく上回る計算量が必要とされるシャワーなどの水栓金具からの吐水や浴室床の水はけのシミュレーションが、現実的な計算時間でなことが実証できたとした。
表彰は、2022年10月27日から2日間にわたってオンラインで開かれた「第9回『富岳』を中核とするHPCIシステム利用研究課題成果報告会」で高く評価された。
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